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On the Production
by 井口健二
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■トモダチゲーム−劇場版FINAL−、じんじん〜其の二〜、シンクロナイズド・モンスター、セブン・シスターズ
                     “Mr. Gaga”
(イスラエルに本拠を置く「バットシェバ舞踊団」を率いる
振付家オハッド・ナハリンを描いたドキュメンタリー。彼が
開発したGAGAと呼ばれるメソッドと、彼の振付けの舞台が紹
介される。今回は舞踊評論家の解説付き上映を観せて貰った
が、作品に出てくる舞台やリハーサルの映像は今まで門外不
出だったそうで、かなり貴重な映像が登場しているようだ。
ただしその解説は上映後に行われたものだが、僕は観ている
だけで何か心を動かされる、物凄い物を観ている感じはして
いた。監督は、イスラエルで多数のドキュメンタリーを制作
しているトメル・ハイマン。本作を含め多くの受賞にも輝く
名手の作品だ。公開は10月14日より、東京は渋谷シアター・
イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)
『鉱ARAGANE』
(2009年9月紹介『倫敦から来た男』などで知られるタル・
ベーラ監督が創設した映画学校で学んだ日本人女性監督の小
田香が、ボスニア・ヘルツェゴビナの炭鉱の姿を描いたドキ
ュメンタリー。タル・ベーラが監修を務め、2015年山形国際
ドキュメンタリー映画祭でアジア千波万波部門特別賞を受賞
した。ドキュメンタリーと言っても社会派的な問題意識を持
ったものや歴史に残す記録を撮ったようなものではなく、地
中深くでの作業の様子が、ある意味の映像美的に撮られた作
品。それが採炭現場の騒音に彩られている。その映像や騒音
に圧倒され、それだけが心に残った作品と言えそうだ。公開
は10月21日〜11月3日に、東京は新宿K's cinemaにて連日
21時からのレイトロードショー。)
『月と雷』
(直木賞作家・角田光代の小説を、2016年6月5日題名紹介
『花芯』などの安藤尋監督で映画化した作品。幼い頃に母親
が家出して家族というものを知らずに大人になった女性が、
婚約者もできてようやく家族を持とうとしたその時、父親の
愛人の息子と称する若者が現れ、心が乱されて行く。主演は
2013年『ガッチャマン』などの初音映莉子。その脇を高良健
吾、村上淳、草刈民代らが固めている。安藤監督の前作もそ
うだったが、典型的な女性映画と言えるのだろう。男性とし
てはそれ以上は何も言えない。ただしR15+指定、上映時間
2時間の作品だ。公開は10月7日より、東京はテアトル新宿
他で全国ロードショー。)
『人生はシネマティック!』“Their Finest”
(2017年8月6日題名紹介『ダンケルク』と同じ第2次大戦
下のイギリスを描いた作品。しかも本作では、その撤退作戦
を映画化しようとする映画人の悪戦苦闘が描かれる。そこに
は戦意高揚のための方針や、アメリカを考慮した要請など、
様々な要因が加わる。それがイギリス映画特有のユーモアを
込めて描かれている。特にノーラン作品を見た後で鑑賞する
と背景の事情も判り易く、当時の状況の理解も深まる作品に
なっていた。出演は、2017年4月紹介『ディストピア』など
のジェマ・アータートン。他にサム・フランクリン、ビル・
ナイらが脇を固めている。監督は2010年1月紹介『17歳の肖
像』などのロネ・シェルフィグ。公開は11月11日より、東京
は新宿武蔵野館他で全国ロードショウ。)
『アトミック・ブロンド』“Atomic Blonde”
(オスカー女優のシャーリーズ・セロンが、自らの製作主演
でMI6の女スパイに扮するアクション作品。舞台は1989年
冷戦末期のヨーロッパ。スパイ網の極秘情報を掴んだ捜査官
が殺され、その真相究明のため主人公は壁の崩壊直前のベル
リンに向う。しかしそこには各国のスパイが横行し、さらに
二重スパイの疑いも持たれていた。共演はジェームズ・マカ
ボイ、2017年7月紹介『ザ・マミー』などのソフィア・ブテ
ラ。さらにジョン・グッドマンらが脇を固めている。監督は
2010年12月紹介『トロン』などのスタントマンで、本作で長
編デビューを飾ったデヴィッド・リーチ。原作はグラフィッ
クノヴェルだそうで、それらしい強烈なアクションが展開さ
れる。公開は10月20日より全国ロードショウ。)
『氷菓』

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08月27日(日)
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