ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459814hit]
■皆はこう呼んだ鋼鉄ジーク、こどもつかい、ラストコップ THE MOVIE
『ワイルド・スピード ICE BREAK』
“The Fast and the Furious 8”
(2015年『ワイルド・スピード SKY MISSION』に続くヴィン
・ディーゼル主演カーアクション映画の第8弾。前作は撮影
中の主演者1人の不慮の死で、ファミリーという形式の物語
の先行きが不透明になってしまったが、本作でその出発点が
まず主人公のファミリーとの決別というのは仕方がないとこ
ろだろう、それはもちろん理由があってのことなのだが…。
ということで物語はベルリン、ニューヨーク、アイスランド
を舞台に壮大に繰り広げられる。特に終盤の氷原のシーンは
1968年公開『10億ドルの頭脳』を思い出させるもので、久々
の光景に感動すら覚えてしまった。共演はミシェル・ロドリ
ゲス、ドウェイン・ジョンスン、ジェイスン・ステイサム。
公開は4月28日より全国ロードショウ。)
『八重子のハミング』
(2007年4月紹介『夕凪の街 桜の国』などの佐々部清監督
が故郷の山口県を舞台に若年性アルツハイマーに罹った女性
とその夫を綴った実話の映画化。徐々に記憶を失って行く妻
に寄り添う夫の、辛く苦しいけれど幸せな日々が描かれる。
佐々部監督は2007年作も大手からそっぽを向かれ、苦労して
映画化したと語っていたが、本作でもそれに近い状況だった
ようだ。それは確かに中々アピールし難い内容かもしれない
が、これは今こそ描くべきものであるし、それをしっかりと
描き切ってくれたことに感謝をしたい。出演は映画の主演は
初めてという升毅と、28年ぶり映画出演の高橋洋子。他に、
朝加真由美、井上順、梅沢富美男ら。公開は5月6日より、
東京は有楽町スバル座他で全国順次ロードショウ。)
『家族はつらいよ2』
(昨年3月公開山田洋次監督作品の続編。山田監督は前作で
1969年の『男はつらいよ』第1作の時と同じ手ごたえを感じ
たそうで、1年後の第2作が誕生した。前作のテーマは熟年
離婚だったが、今回は最初に運転免許の返納から後半は孤独
死の問題に迫っている。それは「死」という重いテーマでは
あるが、その重さだけに終らせない巧みさは流石ベテラン監
督の技と言えそうだ。出演は前作と同じ橋爪功、吉行和子、
西村雅彦、夏川結衣、林家正蔵、中嶋朋子、妻夫木聡、蒼井
優の一家に加え、小林稔侍、風吹ジュン、劇団ひとり、笑福
亭鶴瓶らが脇を固めている。またイメージポスターとタイト
ルデザインを横尾忠則が手掛けている。公開は5月27日より
全国ロードショウ。)
『20センチュリー・ウーマン』“20th Century Women”
(2011年11月紹介『人生はビギナーズ』で自らの父親を描い
たマイク・ミルズ監督が、1979年に生きるシングルマザーと
その息子を描いた作品。この年号はレーガン政権誕生の前年
であり、エイズも顕在化する以前の歴史の転換点なのだそう
だ。そんな時代にちょっと羽目を外しながら生きている人々
の姿が思い出と憧れも込めた目で描かれている。出演はアネ
ット・ベニング、エル・ファニング、2016年11月27日題名紹
介『マギーズ・プラン』などのグレタ・ガーウィグ。母親が
1924年生まれ、息子が1964年生まれの設定で、僕には少し前
後にずれてしまった感じかな。でもまあこんな時代だったと
いう思いはした作品だ。公開は6月3日より、東京は丸の内
ピカデリー他で全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
04月16日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る