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On the Production
by 井口健二
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■美しい星、ろくでなし、キングコング髑髏島の巨神
で、それに2人のデートの様子などが写真で挿入されていた
ようだ。それは写真を見るだけでもかなり愛らしいもので、
成程これで読者も増えたのだろうと想像される。その辺を映
画は巧みに再現しており、デートスポットの紹介作品として
も評価できそうだ。ただ最初に震災を写していながら、以後
その話が全く出ないのは少し気になったが。公開は初夏に、
東京は新宿シネマカリテ他で、全国順次ロードショウ。)
『日々と雲行き』“Giorni e nuvole”
(Viva! イタリア vol.3として上映される3作品の1本で、
本国ではダビッド・ディ・ドナテッロ賞にて、主演女優賞、
助演女優賞など受賞した2008年の作品。登場するのは豪邸で
仲睦まじく暮らす中年の夫妻と20歳の娘の一家。妻は長年の
夢だった学位を取るためフレスコ画の修復に参加している。
その業績が上がり始めた頃、夫の失職が判明する。その日か
ら家族の繋がりに亀裂が入り始めるが…。自分が同様の境遇
だったから主人公の気持ちも判らないではないのだが…。な
お娘役のアルバ・ロルヴァケルは、その後にドナテッロ賞の
主演賞やヴェネツィア映画祭の主演賞にも輝き、国際女優に
成長している。公開は5月27日より、東京はヒューマントラ
ストシネマ有楽町他で、全国順次ロードショウ。)
『トトとふたりの姉』“Toto si surorile lui”
(ルーマニアのアカデミー賞とされるGOPO賞で最優秀ドキュ
メンタリー映画賞に輝いた2014年の作品。登場するのは題名
通りの3姉弟。父親はおらず、母親は麻薬売買の罪で刑務所
に服役中、トトは10歳、姉は14歳と17歳という幼い一家だ。
そんな姉弟は叔父名義のアパートで暮らしているが、その部
屋にはヤク中の連中が屯し、17歳の姉も麻薬から離れられな
くなっている。そしてある日、14歳の姉とトトはそんな境遇
から抜け出すために施設に入ることを決意する。ルーマニア
の麻薬は共産党政権下で蔓延ったものだが、国を挙げての状
況ではこんな現実も存在してしまうのだろう。ただ震撼とし
てしまう、そんな感じの作品だった。公開は5月より、東京
はポレポレ東中野他で、全国順次ロードショウ。)
『LION ライオン 25年目のただいま』“Lion”
(今年のアメリカアカデミー賞にも関ったインドとオースト
ラリアが舞台の実話に基づくとされる作品。インドの貧しい
村で暮らしていた幼い少年が回送列車に閉じ込められ、よう
やく下車できたのは言葉も通じない場所だった。そこで保護
された少年は身元も判らないままオーストラリアの夫妻に里
子に出される。そして成長した少年は、Google Earthで故郷
を見つけ出した。同じ国内で言葉が通じないインドと世界を
包括するインターネット。何とも言えない今だからこそ有り
得る物語だ。出演は、2009年1月紹介『スラムドッグ$ミリ
オネア』などのデヴ・パテルと少年時代を演じたサニー・パ
ワール。共演にニコール・キッドマン、ルーニー・マーラ。
公開は4月7日より、全国ロードショウ。)
『トンネル 闇に鎖(とざ)された男』“터널”
(突然のトンネル崩壊、その中に閉じ込められた男性を巡る
韓国作品。トンネルに閉じ込められるということでは、日本
映画でも2008年9月紹介『252生存者あり』があったが、
日本の作品が救助隊の行動などを克明に追うのに対して、韓
国は少し視点が異なるようだ。そこには政府の高官なども登
場して、かなりいやらしい人間模様となる。大体トンネル崩
壊の原因からして、今の韓国の状況を擬えるような展開で、
そこから日本映画とは違う雰囲気となる。しかも監督がほと
んどためを作らない演出をするから、その印象も強くなる。
これが日韓映画の違いという感じもする作品だ。出演はハ・
ジョンウ、ペ・ドゥナ、オ・ダルス。公開は5月13日より、
東京はシネマート新宿他で全国順次ロードショウ。)
『WE ARE X』“We Are X”
(昨年の紅白歌合戦で『シン・ゴジラ』と共演した日本を代
表するロックバンドX Japanの軌跡を、先にローリング・ス

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02月26日(日)
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