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On the Production
by 井口健二
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■ドラゴン×マッハ!、ロスト・レジェンド 失われた棺の謎、人魚姫
始まり、その疑いが晴れた後は正に息が掛かるほどの至近距
離から、ピアノと対峙し、納得が行くまで録音を繰り返すピ
アニスト=シンガーの姿が記録されている。それは鬼気迫る
とはちょっと違う、ある種の崇高とも言える姿が捉えられて
いる。僕自身が元々矢野の歌声が好きではあったが、さらに
惚れ直すといった感じの作品だった。公開は1月6日より、
新宿バルト9他にて、15日間限定ロードショウ。)
『RANMARU 神の舌を持つ男』
(2016年9月4日題名紹介『真田十勇士』や2015年『天空の
蜂』などの堤幸彦監督が、自らの原案でドラマ化したテレビ
シリーズの映画版。事前にハガキで製作告知が届き、そこに
は「テレビでの評判の悪さが判らない」旨の監督の思いが記
載されていた。その番組は僕は観ていないが、家人は第1回
で呆れて観るのを止めたそうだ。その映画版だが、多少出演
者にアクが強いかな。でも映画だとこれくらいはどうとない
が、その辺にギャップがあったのかもしれない。それと主人
公の能力が活かし切れていない感じなのは少しもったいない
気もした。公開は12月3日より、全国ロードショウ。)
『王様のためホログラム』“A Hologram for the King”
(2012年12月紹介『クラウド・アトラス』などのトム・ティ
クヴァ監督が、トム・ハンクスの主演で描いた中東の砂漠で
奮闘するIT企業の営業マンの物語。売り込むのは3Dホロ
グラムを応用したコミュニケーションシステムのようで、映
画の後半にはその実演シーンも登場する。ハンクスはいわゆ
る英雄役ではなく、久々の人間味たっぷりの男性で、その辺
も魅力の作品なのだろう。ただ僕自身が卒論でホログラムを
研究した者としては、実施装置の詳細が良く判らず、その辺
で違和感になってしまった。全く個人の問題だが…。公開は
2月10日より、全国ロードショウ。)
『なりゆきな魂、』
(最近では『64ロクヨン 前・後編』などメイジャー大作も
手掛ける瀬々敬久監督が、インディペンデントのスタンスで
作り上げた作品。元々は4年前に撮影し未完だった『魂』と
いう作品があり、そこに2015年に出版されたつげ忠雄の原作
『成り行き』を組み合わせて、全体をオムニバスで仕上げて
いる。その『魂』という作品は、夜行バスの事故を題材に、
その事故の遺族や、乗った人乗らなかった人が交錯する物語
で、さらにその立場が入れ替わるというファンタシーファン
には魅力的な作品。でも上手く纏まらなかったのかな。本作
では、それが観られたことでも価値がある。公開は1月28日
より、東京は渋谷ユーロスペースにてロードショウ。)
『ひるね姫』
(2017年3月18日に全国ロードショウとなるアニメーション
作品だが現状は未完成。しかし完成は公開間際となりそうだ
ということで、未完成状態の特別上映が行われた。同様のこ
とは以前に2009年7月紹介『サマーウォーズ』でも行われた
が、今回はさらに未完成状態が激しく、鑑賞できたのは人気
俳優たちによる台詞の音声と、画面はラフスケッチの齣撮り
だけという状態だった。でも物語は、夢世界と現実が交錯す
るファンタスティックなもので、そこに陰謀や冒険が織り込
まれた魅力的なもの。完成版を観たら是非とも紹介したいと
思ったものだ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
なおこの週にはもう1本、11月23日封切りの大作も観ている
が、情報公開日が封切り日以降に設定されているので次回に
紹介する。
11月20日(日)
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