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On the Production
by 井口健二
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■ソウルガールズ、ビューティフル・クリーチャーズ、地球防衛未亡人、FLU運命の36時間、スノーピアサー+Oscar Animation
列車が運行していた。
こうして生物の死滅した地上を、人類の生き残りを乗せた列
車は爆走していたが…。その車内では乗車した車両の等級に
応じた階級が形成され、後部の車両にはすし詰めの環境に、
食料は原料不明の合成食が配られるだけだった。
そんな後部車両では待遇への不満が鬱積し、すでに反乱も何
度か試みられたようだ。そして後部乗客の子供が前部車両か
ら来た兵士に拉致される事件が起き、ついに前部車両に向か
う進撃が開始される。
そこには目眩く世界と共に、地の利を有する敵との壮絶な戦
いが待ち構えていた。そして彼らが行き着く先で明らかにさ
れる列車の秘密とは…。
出演は、2011年8月紹介『キャプテン・アメリカ』などのク
リス・エヴァンス、『グエムル』などのソン・ガンホ。さら
に『グエムル』などのコ・ユアン、2012年4月紹介『崖っぷ
ちの男』などのジェイミー・ベル。
また、今年3月紹介『ジャックと天空の巨人』などのユエン
・ブレムナー、2012年1月紹介『ヘルプ・心がつなぐストー
リー』でオスカー受賞のオクタヴィア・スペンサー。そして
エド・ハリス、ジョン・ハート、ティルダ・スウィントンら
が脇を固めている。
全体の設定は、以前に紹介したコミックスと同じようだが、
具体的な物語はポン・ジュノ監督が新たに創造したもので、
監督は、2008年8月紹介『その土曜日、7時58分』などの
ケリー・マスタースンと共同で脚本も手掛けている。
その物語は、壮絶なアクションや大自然の驚異などが巧みに
ミックスされたもので、壮大なスケールのエンターテインメ
ントが、チェコのスタジオに作られた大掛かりなセットと、
VFXを駆使して映像化された。
映画の中では、主人公たちが寿司を食べるシーンの前の養魚
場の場面が「それはないでしょ」と言いたくなるものだった
りもするが、その辺はご愛嬌ということで、全体的には現代
社会に対する風刺など色々な要素が描かれる。
それはお話としても面白く作られており、ポン・ジュノ監督
の面目躍如という感じの作品だった。
公開は2月7日から、全国ロードショウされる。
* *
最後に、今年も賞レースの到来で、まずは米アカデミー賞
長編アニメーション部門の第1次候補が発表された。
その1次候補作品は、
“Cloudy with a Chance of Meatballs 2”(くもりときどき
ミートボール2フード・アニマル誕生の秘密)
“The Croods”
“Despicable Me 2”(怪盗グルーのミニオン危機一発)
“Epic”
“Ernest and Celestine”(アーネストとセレスティーヌ=
2012年6月10日付「フランス映画祭」で紹介)
“The Fake”(韓国作品)
“Free Birds”
“Frozen”
“Khumba”(南アフリカ作品)
“The Legend of Sarila”(カナダ作品)
“A Letter to Momo”(ももへの手紙=2012年2月紹介)
“Monsters University”(モンスターズ・ユニバーシティ)
“O Apostolo”(スペイン作品)
“Planes”(プレーンズ)
“Puella Magi Madoka Magica the Movie – Rebellion”
(劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語)
“Rio: 2096 A Story of Love and Fury”(ブラジル作品)
“The Smurfs 2”(スマーフ2・アイドル救出大作戦!)
“Turbo”
“The Wind Rises”(風立ちぬ)
の19本。
今年は第1次候補が16本以上なので、来年1月16日に発表
される最終候補は5作品となる。果たしてこの中からどの5
作品が最終候補に選ばれるか。
授賞式は来年3月2日に予定されている。
11月17日(日)
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