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On the Production
by 井口健二
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■聴こえてるふり、夏の祈り、ハンガーゲーム、東野圭吾“笑”、コッホ先生、強奪のトライアングル、プロメテウス、空飛ぶペンギン
ラー最後の12日間』などのユストゥス・フォン・ドーナニー
らが脇を固めている。
監督は、アシスタントディレクターの出身で本作が長編デビ
ュー作のセバスチャン・グロブスラーが担当した。
まあ史実とはかなり異なるようだし、その辺がどうなの?と
も思えるが、映画の物語自体は感動的に作られているし、特
にスポーツを通じた人格形成という意味では、理解しやすい
作品になっていた。できたらサッカー協会の推薦でも得たい
ところだ。

『強奪のトライアングル』“鐵三角”
2005年9月紹介『セブン・ソード』などのツイ・ハークと、
1996年『マキシマム・リスク』などのリンゴ・ラム、2010年
11月紹介『MAD探偵』などのジョニー・トー。香港映画を
代表する3人の監督が協力したクライムサスペンス。
物語は、1人の男性が宝石店強盗に誘いを受けているところ
から始まる。ところがなかなか乗り気にならない男に、別の
男性がもっと大きな儲け話を耳打ちする。それはビルの地下
に眠る宝箱で、男性はそれを奪う克明な計画も立てていた。
こうして主人公の家族も含む一味と、強盗団と警察も絡み、
欲に駆られた男たちの奇想天外な一夜の闘いが開始される。
計画はハークが発案し、ラムとトーに持ちかけたそうだが、
最初のパートをハークが監督してその作品をラムに渡し、ラ
ムはそこから続きを監督してその作品をトーに渡す。そして
締め括りをトーが作り上げたようだ。
しかも3人の監督はそれぞれが指名する脚本家で物語を作る
が、監督と脚本家は他のパートのスタッフと話し合ってはい
けないとのこと。こうして3監督が30分づつの短編を作り、
それらを繋げて1本の長編とした…というものだ。
そういえば昔、横田順彌、かんべむさしらの当時の若手SF
作家がリレー小説を書いたことがあったが、前の監督の作品
だけを観てその続きを描くというのは、それと似たようなも
のだ。
そしてスターターを務めた横田氏が当時話していたところで
は、最初を書くのは勝手にやれるから簡単だが、続きを書く
方がいろいろ考えて書けるので面白いかもしれない。書いた
自分が気づかなかった伏線で話を展開されたのには驚いた…
とのことだった。
多分本作の3人の監督もそんな気分だったと思われるが、そ
れにしてもその展開はかなりの奇抜さで、1人の監督では恐
らくこうはならなかったと思えるもの。その展開の無茶苦茶
さが、本作の面白さだとも言える。
出演は、サイモン・ヤム、ルイス・クー、スン・ホンレイ、
ケリー・リン、ラム・カートン、ラム・シュー。香港映画界
のベテランたちが3人の監督たちの挑戦に協力している。特
にシューの登場は強烈だった。

『プロメテウス』“Prometheus”
1979年『エイリアン』1982年『ブレード・ランナー』など、
映画界に数々の金字塔を打ち立ててきたリドリー・スコット
監督による最新超大型SF作品。
物語の始まりは2089年、スコットランドの孤島で35000年前
の洞窟壁画が発見される。そには年代を超えたあるメッセー
ジが描かれていた。それは、人類誕生の鍵を握る異星人の存
在を示すものとものと考えられた。
そして2093年。巨大企業ウェイランド社が巨費を投じて派遣
したプロメテウス号は2年間の冷凍睡眠から目覚めた17名の
隊員たちと共に、荒涼とした大地の広がる惑星を前にしてい
た。そして惑星に着陸した隊員たちは調査を開始するが…
隊員たちの医療管理を行う精巧なアンドロイドや、全自動の
手術台、さらに洞窟内を探査するシーカーボールのような探
査機や隊員の装備など、様々なギミックに彩られて人類発祥
の謎が解かれて行く。そこには新たな物語の始まりも示され
ていた。
出演は、2009年10月及び2010年7月紹介『ミレニアム』3部
作などのノオミ・ラパスと、今年2月紹介『SHAME』などの
マイクル・ファスベンダー。他にシャーリーズ・セロン、ガ
イ・ピアースらが脇を固めている。
さらに『マイティ・ソー』のイドリス・エルバ、『ホット・

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07月08日(日)
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