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On the Production
by 井口健二
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■闇金ウシジマ、これは映画、ハイザイ、フクシマからの風、ディクテーター、メリダとおそろしの森、コロンビアーナ、フランス映画祭短編集
2006年以降はディズニーの傘下となっているPixar社だが、
ディズニーの定番とも言えるプリンセスストーリーを描くの
は今回が初めて。ただしPixar作品の物語はすべてオリジナ
ルの方針に基づき、本作ではちょっと型破りなプリンセスが
登場する。
しかし物語の根底には家族の絆や、家族を守るために行動が
描かれ、そこにちょっとした魔法が加わるのは、正にディズ
ニーのプリンセスストーリーの定番という感じに仕上げられ
ていた。
脚本は、1991年『美女と野獣』も手掛けたブレンダ・チャッ
プマンの原案から、チャップマンと、今年3月紹介『ジョン
・カーター』などのマーク・アンドリュース、2006年6月紹
介『カーズ』に参加のスティーヴ・パーセル、1994年『ライ
オン・キング』などのアイリーン・メッキが執筆。
監督は、アンドリュースとチャップマン、それにパーセルが
共同で当っている。
オリジナルの声優は、1996年『トレインスポッティング』や
2008年3月紹介『ノー・カントリー』などのケリー・マクド
ナルド、他に、エマ・トンプスン、ビリー・コノリー、ロビ
ー・コルトレーン、ジュリー・ウォルターズらが脇を固めて
いる。
また日本語版は、主人公に大島優子が初挑戦するようだ。

『コロンビアーナ』“Coolombiana”
1990年『ニキータ』、1994年『レオン』の流れを汲むリュッ
ク・ベッソン/少女アクションドラマの最新作。ただし本作
のベッソンは製作・脚本のみで、監督には、2003年8月紹介
『レッド・サイレン』などのオリヴィエ・メガトンが起用さ
れている。
始まりは1992年。父親がマフィアの幹部だった少女カトレア
は、目の前で家族を惨殺される。しかし彼女自身は機転を利
かせて窮地を脱出、父の託した品を持って生き延びる。そし
て父親の指示通りシカゴの叔父の許に身を寄せた少女は、マ
フィアへの復讐を誓う。
それから15年後。非合法な暗殺の仲介者だった叔父の許で訓
練を積んだカトレアは、どんな場所にも潜入して依頼を実行
する、優秀な暗殺者となっていた。その彼女の犯行の捜査に
はFBIも動いていたが…
主演は、2009年『アバター』でヒロイン=ネイティリを演じ
たゾーイ・サルダナ。10代の頃からダンスも学んできたとい
う女優が見事なアクションを演じている。因に彼女の次回作
は、ウーラを再演する『スター・トレック』の続編だ。
共演は、2008年12月紹介『チェ』2部作などに出演のジョル
ディ・モリャ、2011年6月紹介『スリーデイズ』などのレニ
ー・ジェームズ、ポップ歌手シルヴィー・ヴァルタンの息子
で、今年2月紹介『マンイーター』などのマイクル・ヴァル
タン。
そしてもう1人の注目は、プロローグで9歳のカトレアを演
じたアマンドラ・ステンバーグ。本作でスクリーンデビュー
の1998年生まれだが、この後には全米で大ヒット中の『ハン
ガー・ゲーム』にも出演している。
そのステンバーグが登場する最初のアクションシークェンス
は、フランス発祥のスポーツ「パルクール」の第1人者ダヴ
ィッド・ベルの指導の許、スタントの多くも彼女自身が演じ
ているそうだ。
それに応えて主演のサルダナも、イスラエル発祥の近接格闘
術「クラヴマガ」を主体としたアクションのほとんどを自ら
演じている。他にも『ミッション・インポッシブル』顔負け
のトリッキーな展開も満載された1時間48分の作品だ。

『フランス映画祭・短編集』
今週開催された「フランス映画祭2012」で上映された短編集
について報告しておく。実は今回は短編集の事前の試写が行
われず、報告が事後になってしまったが、内容的にはファン
タシー系の作品もあるので記録として残すものだ。
「ビンぞこメガネ」
視力障害でぶ厚いレンズのメガネを懸けなくてならなくなっ
た少年の話。彼はメガネを懸ければ普通にものが見えるが、
実はメガネを外しても見えるものがあった。それは彼に別の
世界を見せてくれたが…
「宇宙からの巨大生物の襲撃」
物語の開幕はカラフルなフレンチミュージカルだが…。歌い

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06月24日(日)
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