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On the Production
by 井口健二
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■依頼人、リンカーン弁護士、オードリー/See You、ハローキティ、死刑弁護人、ディヴァイド、ラブド・ワンズ、ラヴ・ストリームス+F&F6
に焦燥や緊張が高まり、主導権争いも勃発する。そして外部
からは異様な防護服を着た連中の侵入など、不穏な動きも伝
わり始める。果たしてこの事態に生き延びる術はあるのだろ
うか!?
出演は、2002年12月紹介『ウォーク・トゥ・リメンバー』な
どのローレン・ジャーマン、1984年『ターミネーター』など
のマイクル・ビーン、テレビ『ヒーローズ』などのマイロ・
ヴェンティミリア。
さらに、2011年9月紹介『ファイナル・デッド・ブリッジ』
などのコートニー・B・ヴァンス、2006年2月紹介『ヒスト
リー・オブ・バイオレンス』などのアシュトン・ホームズ、
それにロザンナ・アークエット、マイクル・エクランらが脇
を固めている。
監督は、2008年8月紹介のフランス映画『フロンティア』の
サヴィエ・ジャン。脚本は、ドイツで活動する人形アニメー
ターのエロン・シーンと、ロサンゼルスで活動する脚本家の
カール・ミューラーが担当。シーンは製作と第2班監督も務
めている。
シェルター物は、2月に『テイク・シェルター』を紹介した
ばかりだが、アメリカではそんな気分が高まってるのかな。
途中で登場する防護服の連中の正体が何なのかなど、釈然と
しない部分も多々ある作品だが、密室内で繰り広げられる人
間模様には綺麗事ではない部分も多く描かれ、それは現代社
会を反映させた作品とも言えそうだ。
監督の前作も極めて特異な極限状態を描いたものだったが、
本作もその流れの作品ということだろう。ただしそれは、ニ
ューヨーク以外でも無いとは言い切れない状況であり、そん
な極限状態がリアルさをもって描かれていた。
『ラブド・ワンズ』“The Loved Ones”
オーストラリアの小さな町を舞台にした少しSMチックなス
プラッター・コメディ。
主人公は男子高校生のブレント。彼は半年前に仲の良かった
父親を自分の運転する車の事故で亡くし、その時から後悔と
葛藤の中で暮らしている。そこでは心優しいガールフレンド
=ホリーの存在も慰めにはならない。
そんな高校生活も最後のプロムが開かれる日のこと、ブレン
トは内気な同級生ローラからプロムに誘って欲しいと頼まれ
る。しかしホリーと約束しているブレントはその頼みを丁寧
に断るのだったが…
ホリーが車で迎えに来るまでの間、自宅裏の山でフリークラ
イミングをしていたブレントは、登頂した崖の上で景色を眺
めていたところを突然何者かに襲われる。そして目覚めたと
き、彼は椅子に縛られ、ミラーボールが回り着飾ったローラ
が微笑む一室にいた。
チラシのヴィジュアルは着飾った若い女性が電気ドリルを突
き出しているというもので、その背後には血みどろの男性の
姿もあり、それは何となく1976年ブライアン・デ・パルマ監
督の『キャリー』を連想させた。
そんな訳で多少期待も高まって試写を観たものだが、期待の
方向性は多少異なってはいたものの、これはこれで充分に納
得のできる作品だった。特に映画後半の羽茶目茶ぶりは、正
に元気一杯のオーストラリア映画という感じのものだ。
主人公のブレントを演じたのは、2006年11月5日付「東京国
際映画祭」で紹介した『2:37』(公開題名:明日、君が
いない)や、2008年3月紹介『ブルー・ブルー・ブルー』な
どのハビエル・サミュエル。地元では注目の若手俳優だそう
だ。
そしてローラ役を怪演したのは、今年6月に全米公開される
ハリウッド大作“Abraham Lincoln: Vampire Hunter”にも
重要な役柄で出演しているというロビン・マクレヴィー。正
に旬の若手俳優の共演になっている。
他には1984年生まれだが脚本や演出も手掛けるというヴィク
トリア・タアイン、ガイ・ピアースとの共演歴のあるリチャ
ード・ウィルスン。さらに4月紹介『君への誓い』に出演の
ジェシカ・マクナミーらが脇を固めている。
監督はCMディレクター出身のショーン・バイルン。脚本も
手掛けた長編映画デビューの本作で、世界20カ国以上の映画
祭に招待され、各地で受賞も果たしている。
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05月06日(日)
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