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On the Production
by 井口健二
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■ミッシングID、孤独なツバメたち、一枚のめぐり逢い、MY HOUSE、フェイシズ、フライペーパー!、Hell、ラム・ダイアリー+Sin City
そんな予想外の事態に2組は対峙するのだが、その時、客の
1人が射殺されてしまう。そして慌てる強盗団に対して両替
客が、それぞれの狙いが違うなら別々にやればいいと提案。
2組は銀行内にいた人々を2階のオフィスに監禁し、それぞ
れの仕事を始めるが…彼らの作業は次々に不測の事態に見舞
われて行く。
一方、オフィスに監禁された両替客らは事件の推移に疑問を
感じ始め、各所に散らばる証拠などから徐々に事件の裏に隠
された真相に近付いて行く。その真相とは!
共演は、2005年12月紹介『シリアナ』などのティム・ブレイ
ク・ネルスン、2005年2月紹介『コンスタンティン』などの
プルイット・テイラー・ヴィンス、『ハングオーバー!』シ
リーズのジェフリー・タンバー。そして今年のオスカー助演
女優賞に輝いたオクタビア・スペンサー。一癖も二癖もある
連中が脇を固めている。
ルーカス、モーアの脚本は『ハングオーバー!』より以前に
書かれていたものだそうで、監督は『ハングオーバー!』の
公開前にコンビと出会い、準備を進めていた。しかしかなり
際どい題材に製作資金が中々集まらなかったようだ。
そんなときにデムプシーの主演が決り、彼が製作者にも名を
連ねて計画を推進、さらには『ハングオーバー!』の大ヒッ
トもあって映画化が実現したようだ。つまり内容的には脚本
家コンビの前作よりさらに際どい訳で、そんな際どい笑いが
満載の作品になっている。
『HELL』“Hell”
2009年11月紹介『2012』などのローランド・エメリッヒ
監督が製作総指揮を務め、監督の祖国であるドイツの若手映
画人に協力して完成させた近未来サヴァイヴァル作品。
舞台は2016年。太陽活動の変調によって平均気温が10度上昇
し、水が涸れ、草木も枯れて地球全体が砂漠のようになって
しまった世界を背景に、若い男女のサヴァイヴァル劇が展開
される。
物語の中心は恋人の運転する車で妹と一緒に山岳地帯を目指
している女性。そこに行けば清水の沸く洞窟もあると考えら
れている。そしてガソリンが乏しくなり、立ち寄ったスタン
ドで1人の男が合流する。
やがて車は山路に差し掛かり、道を塞いで倒れていた鉄塔を
排除しようとしていたとき、乗っていた妹ごと車が何者かに
持ち去られる。それでもハンディトーキーで妹がまだ近くに
いると判断した女性はその救助に向かうが…
男2人も捕えられ、1人になった女性の前に老女の住む農場
が現れる。その老女は息子に協力させると申し出るが、農場
には何か秘密があるようだった。
主演は、2007年8月紹介『4分間のピアニスト』などのハン
ナ・ヘルツシュプルング。他に、2011年4月紹介『アンノウ
ン』に出演のスタイプ・エルツェッグ、1997年『ブリキの太
鼓』などのアンゲラ・ヴィンクラーらが脇を固めている。
脚本と監督はティム・フェールバーグ。長編監督は初めての
ようだが、過去には2本の短編と10人の共同監督による作品
が記録されている。その内の1人が今回の脚本に参加してい
るようだ。そして本作では映画祭の新人監督賞も受賞してい
るものだ。
舞台は、『マッドマックス』などと同様のPost Apocalypse
(終末世界)だが、オーストラリアやハリウッド映画とは少
し違った終末感が描かれている。それは多少どぎつい面もあ
るが、この方が現実に近いかなとも思わせるものだ。
東京での公開は6月30日より、昨年リメイク版が公開された
1978年『発情アニマル』のリバイバル公開(6月19日から)
に続けてシアターN渋谷にてレイトショウ上映される。
『ラム・ダイアリー』“The Rum Diary”
2005年に他界したアメリカのジャーナリスト・作家ハンター
・S・トムプスンの原作を、トムプスンの親友であり、事実
上の葬儀委員長も務めた俳優ジョニー・デップが、自らの製
作会社インフィニタム・ニヒルの第1回作品として製作・主
演で映画化した作品。
舞台は1960年代のプエルトリコ。ニューヨークの喧噪を逃れ
てこの地にやってきた主人公は、作家と称して地元の新聞社
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04月22日(日)
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