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On the Production
by 井口健二
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■苦役列車、ジョルダーニ家、グレイヴ・E、ジョイフル♪ノイズ、彼女について知ることのすべて、ブライズM、王朝の陰謀、白い指+Carrie
く休業に追い込まれてしまった女性。そんな女性が幼馴染み
の結婚式で式を取り仕切るmaid of honorに選ばれ、自らの
境遇にも合わせた質素な式を目指すのだが…、幼馴染みは成
り上がりのセレブだった。
そして一緒にbridesmaidsに選ばれた中にはセレブのお友達
もいて、bachelorette partyの行き先や結婚式の運営などで
熾烈な主導権争いが勃発する。そんな中で主人公の精神状態
はどんどん落ち込んで行き…
「女同士の親友なんて有り得ない」というのは、男女のどち
らが言い出した言葉か知らないが、本作はそんな中から生ま
れる真の友情や主人公の再生などが描かれた作品になってい
る。これこそが女性の本音と言えるのかな。
それにしても、ウッグの脚本は男性の目からは唖然とするよ
うな下ネタの満載で、本作はそのテーマから2011年5月紹介
『ハングオーバー!!』とも比較されるが、R指定の同作を上
回る怪作になっている。因に本作もアメリカではR指定の作
品だ。
共演は、2011年1月紹介『お家をさがそう』などのマーヤ・
ルドルフ、同年6月紹介『インシディアス』などのローズ・
バーン、2003年1月紹介『ホワイト・オランダー』に出演の
メリッサ・マッカーシー。
他に2009年8月紹介『パイレーツ・ロック』に出演のクリス
・オダウド、2010年3月紹介『アリス・イン・ワンダーラン
ド』などのマット・ルーカス。それに2011年8月紹介『ラブ
&ドラッグ』にも出演し本作が遺作になったジル・クレイバ
ーグらが脇を固めている。
監督はテレビ『ザ・オフィス』シリーズでエミー賞監督賞に
ノミネートされたポール・フェイグ。製作は2008年11月紹介
『無ケーカクの命中男』などの監督のジャド・アパトーが担
当した。
なお本作のエピソードは、共同製作と共同脚本を手掛けたア
ニー・ムモーロの実体験に基づくものだそうだ。
『王朝の陰謀』“狄仁杰之通天帝国”
日本ではハヤカワ・ポケミスなどで紹介されているオランダ
の作家ロバート・ファン・ヒューリックの小説「ディー判事
シリーズ」でも知られる中国唐代に実在した宰相・狄仁傑を
主人公にしたかなりファンタスティックな作品。
元々この主人公に関しては、清代に作者不明で「狄公案」と
いう物語も出版されているとのことで、中国版「シャーロッ
ク・ホームズ」とも称され、中国ではかなり人気の高い人物
のようだ。
そして本作の物語は、紀元689年の唐王朝の時代。都・洛陽
では天にも届く巨大な仏像「通天仏」の建立が進んでいた。
ところがそれを視察に来た高官の人体が突然発火するという
怪事件が発生。しかも同様の事件が連続する。
これに対し時の執政者・則天武后は信頼する国師のお告げを
聞き、お告げに従った武后は政権を非難して投獄されていた
ディー判事を呼び戻す。そして事件解決の任に当らせるが、
それには監視役として武后の側近のチンアルと司法官のペイ
も伴われていた。
こうして武后に任じられた3人は怪事件の謎に挑むが…。そ
れは王朝を巡って武后の政敵など様々な陰謀が渦巻くものだ
った。
因に狄仁傑は、史実でも仕えていた武則天が仏教に溺れない
よう、大仏の建立を中止させたことがあるそうだ。また狄仁
傑自身が武則天からは「国老」と呼ばれていたそうで、物語
はその辺も踏まえて作られているようだ。
出演は、アディ・ラウ、2011年10月紹介『1911』などの
リー・ビンビン、2008年10月紹介『戦場のレクイエム』など
のダン・チャオ。さらに2004年9月紹介『2046』などの
カリーナ・ラウ、2011年3月紹介『孫文の義士団』などのレ
オン・カーフェイらが脇を固めている。
監督は、2005年9月紹介『セブンソード』などのツイ・ハー
ク。本作では1991年『天地黎明/ワンス・アポン・ア・タイ
ム・イン・チャイナ』以来となる2度目の香港電影金像賞の
監督賞を受賞している。
物語では洛陽の地下に構築された冥府のような暗黒世界も登
場し、ファンタシーと呼んでも良いような展開が用意されて
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04月15日(日)
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