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On the Production
by 井口健二
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■第24回東京国際映画祭(2)
以上少なくなっている感じだ。
 ただまあ、前週のスケジュールが空いたお陰で、事前には
諦めていた北九州・本状競技場でのサッカーの応援には行く
ことができたもので、この時の観戦記は[J's GOAL]の投稿
で好評を得ることもできた。
        *         *
 ということで開会を迎えることになったが、今回は会期中
のマスコミ向け上映でも鑑賞ルールの変更や上映会場の分散
などがあって、各上映間の時間を多く取る必要があり、また
上映会場間の移動距離も大きくなって、鑑賞できる作品数が
さらに制限されることになった。
 しかも僕自身は、映画祭の顔であるコンペティション部門
の作品を最優先で観ることにしているが、そのスケジュール
を決めると他の部門で観たかった作品をほとんど観ることが
できなくなってしまった。その影響は、特に主な上映会場が
六本木以外に設定されたWorld Cinemaに顕著で、前回は9本
観られた作品数が、今回は1本だけになってしまった。
 とは言うものの、前回はヴェネツィアで審査員特別賞及び
男優賞の『エッセンシャル・キリング』、ベルリン監督賞の
『ゴーストライター』、カンヌ特別グランプリの『神々と男
たち』、サンダンス映画祭グランプリの『ウィンターズ・ボ
ーン』などが並んだのに対して、今回は受賞作ではない出品
レヴェルの作品がほとんどで、強いて観たい作品は少なかっ
た。それでもサンダンス映画祭で脚本賞の『アナザー・ハッ
ピー・デイ』、ベルリン監督賞の『スリーピング・シックネ
ス』、それにサンダンス映画祭外国映画監督賞の『ティラノ
サウルス』が観られなかったのは残念だった。
 またアジアの風部門も、前回の16作品から今回は6本だけ
で、しかも、韓国映画の『U.F.O.』や台湾映画の『運命の死
化粧師』、インド映画の『ラジニカーントのロボット』など
映画祭側でSF/ファンタシー系に分類されている作品をほ
とんど観ることができなかったのは、僕としては悔しい思い
だった。
 因に今回のルール変更については、『プレイ』の紹介文の
中で触れておいたが、一般的に映画は結末が重要であって、
例外はあるがプロローグが問題になる作品は少ないと思われ
る。しかし今回のルール変更では、中途退出をせざるを得な
い場合が生じるもので、幸い該当の作品では僕が耐えられな
かったが、このルールは何とかして欲しいと思うものだ。
 その他、当日にチケットの配布と指定されていた作品が、
配布開始の30分以上前から並んでいたのに、チケットが1枚
も無かったり、常識では考えられない事態も発生していたも
ので、僕自身は幸い他からチケットを回してもらえたが、危
うく受賞したコンペ作品を1本落とす可能性もあった。
 まあ僕が1本落としたからといって、何が変わる訳でもな
いが、こんな状況が繰り返されるようなら、次回からは最初
にコンペ作品は諦めるなど、こちらの考えも改める必要が生
じそうだ。

10月31日(月)
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