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On the Production
by 井口健二
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■ジョン・レノンNY、天国からのエール、トランスフォーマーズ/DSM、こち亀、ピラニア、一命、この愛のために撃て+Akira/Godzilla
いい加減だったが、この変更は軍事よりエコロジーの時代の
反映かな。
ただしその凶悪ぶりは昔の作品と変わりないところで、しか
も今回はそれが3Dで描かれているものだ。
出演は、女性保安官役に2006年3月紹介『夢駆ける馬ドリー
マー』などのエリザベス・シュー、その息子にスティーヴ・
マックイーンの孫のスティーヴン・R・マックイーン、他に
2004年8月紹介『トルク』などのアダム・スコット、2009年
11月紹介『サロゲート』などのヴィング・レイム。
さらに、前回紹介『ラスト・エクソシズム』では製作を手掛
けていたイーライ・ロス、『BTTF』のクリストファー・
ロイド、『ジョーズ』のリチャード・ドレイファス、『スク
リーム』のジェリー・オコンネルらが脇を固めている。
因に本作では、2008年2月紹介『フィースト』などのジョン
・ギャラガー監督による続編がすでに撮影中となっており、
それにはヴィング・レイムとクリストファー・ロイドも出演
しているようだ。
なお、本作はかなりセクシャルな描写も多い作品だが、日本
のレーティングではぎりぎりR15+がクリアできたそうで、
高校生でも観られることになっている。

『一命』
1962年カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した小林正樹
監督作品『切腹』としても映画化された滝口康彦原作「異聞
浪人記」の再映画化。今回はそれを三池崇史監督が3Dで演
出し、本作もカンヌ映画祭のコンペティション部門に出品さ
れた。
物語の背景は17世紀の江戸。戦国の世が終り、平和が訪れた
かに見える徳川の治世。しかしその裏では、徳川幕府による
諸国大名の御家取り潰しが相次ぎ、巷には禄を持たない浪人
が溢れていた。
そんな浪人らしき1人の初老の男が井伊家の門口に現れる。
男はその用件として、当家の門前を借りて名誉の切腹をした
いと申し述べるが、それはその時代に禄の無い浪人たちが、
名家に金銭をたかる目的で行う狂言切腹と見られた。
そこで井伊家の家老は、以前にも同様の申し出をした若者の
顛末を語り、男に無駄なことはするなと諭すが、男は前言を
翻さない。そのため家老は狂言切腹は通用せぬとの見せしめ
に、敢えて切腹を了承するのだが…。その切腹の場で、男は
意外な事実を語り始める。
戦乱が終って平和の日々が訪れた江戸時代の初期。庶民の暮
らしは安定してきていても、それまでが君主の下でただ戦う
だけだった侍たちには、何をして良いかも判らなかったよう
だ。しかも君主が御家取り潰しにでもなろうことなら…
物語は原作のものだから、通常その評価は控えるが、封建制
度の下での意外な落とし穴が見事に描かれた物語と言える。
そして今回の映画化では、3Dによってその当時の下級武士
の暮らしぶりが見事に描き出された。
正直に言って、三池監督の作品は今まで当り外れが多いと感
じていたし、実際に毎年複数の作品を発表し続ける監督など
余り信用はしていなかった。しかし本作に限って言えば当り
の作品だと言えるし、3Dに関してもこれは見事に活用され
ていた。
特に3Dに関しては、日本庭園の奥行や全面に雪の降り頻る
光景などが、見事に3Dの画面に描かれていた。
出演は、市川海老蔵、瑛太、満島ひかり、役所広司。それに
竹中直人、中村梅雀、笹野高史らが脇を固めている。音楽は
坂本龍一が担当。なお本作は、ニューヨーク・タイムズ紙で
「3D史上、最も静かな映画!」と評されたそうだ。

『この愛のために撃て』“À bout portant”
6月紹介『スリー・デイズ』のオリジナルで、2009年12月紹
介『すべて彼女のために』のフレッド・カヴァイエ監督によ
る2010年の作品。6月18日付紹介「フランス映画祭2011」で
も上映されたが、8月6日からの一般公開に向けた試写が行
われた。
今回も、妻を思う夫の行動を描いた作品。本作の主人公は、
近々国家試験も合格するだろうという看護助手。彼には身重
の妻がいて、日々愛情に溢れた生活が続いていた。ところが
そんなある日、彼のいる病棟に担ぎ込まれた交通事故の負傷

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07月17日(日)
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