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On the Production
by 井口健二
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■カーズ2、さすらいの女神、ハートブレイカー、東京人間喜劇、レジェンド・オブ・フィスト、イースターラビット、ランゴ+Man of Steel
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『カーズ2』“Cars 2”
2006年6月紹介『カーズ』の続編。前作は1995年『トイ・ス
トーリー』から10周年の記念作品とされていたものだが、本
作は1986年の短編作品『ルクソーJr.』でピクサーが始動し
てから25周年の記念作品だそうだ。
因に、本作の他には『トイ・ストーリー』『同2』の監督で
もあるジョン・ラセターは、『同3』の監督はしておらず、
本作は2006年の前作以来の長編監督となる。またその間には
2008年『東京レース』など関連の短編9本を手掛けているも
ので、相当のご執心のようだ。
その長編第2作の物語の開幕は、北太平洋の荒波に揉まれる
海上掘削基地。その基地に潜入したイギリスの諜報員フィン
は何やら陰謀の進んでいることは目撃するが、その証拠を掴
む前に発見され退却を余儀なくされる。
一方、カップ戦で4連覇を果たしたマックイーンは、休暇で
今や心の故郷になったルート66沿いの田舎町に帰ってくる。
しかしそこで新たなワールドレースの開催を知ると、イタリ
アのレーサーの挑発にも乗って参加を決め、そこにメーター
たちも連れて行くと約束する。
こうしてレース第1戦の開催地東京にやってきたマックイー
ンたちだったが、何もかも眩しい都会に来たメーターは田舎
もの丸出して失敗ばかり。しかもそこにはスパイも暗躍し、
ある偶然からメーターがその暗闘に巻き込まれてしまう。
ところがメーターは、持前の部品の知識からフィンや助手の
ホリーの信頼も得ることに。しかし親友のマックイーンから
はレース中の失敗を追求され、傷心のメーターは帰国を決意
するが…。
前作は、僕の個人的なルート66への想いなどもあって、その
ノスタルジックな雰囲気が好きだった。しかし本作は、その
開幕からスパイアクションの様相で、それはかなり雰囲気の
違うものになっている。
ただしそこに繰り出されるギミックなどには、キャラクター
が自動車ならではのものもいろいろあって、その辺はメカ好
きにはニヤリとするところもあった。それに展開されるアク
ションも自動車らしく考えられたものだ。
個人的には、前作の味わいが多少削がれたのは残念なところ
もあるが、多分普通の日本人の観客にはこの方が判りやすい
だろう。それに何より本作は日本への愛を込めて作られてい
るそうで、その気持ちはよく伝わってきた。
声優は、前作に続いてのオーウェン・ウィルスン、ラリー・
ザ・ケーブルガイ、ボニー・ハント。さらに本作では、マイ
クル・ケインとエミリー・モーティマーがイギリス諜報員の
役で新たに登場している。
因に、日本語の吹き替えも前作と同じくメーター役の山口智
充らが担当するようだ。また本作では、日本の女性ユニット
=パフュームの楽曲が本編の挿入歌として使用されているの
も話題になっている。
なお本作の上映時間は1時間46分だが、公開時は『トイ・ス
トーリー3』の後日談になる短編作品『ハワイアン・バケー
ション』“Hawaiian Vacation”(上映時間6分)が併映さ
れる。これも機智に富んだ秀作だ。

『さすらいの女神たち』“Tournée”
昨年のカンヌ国際映画祭で脚本・主演も務めたマチュー・ア
マルリックが最優秀監督賞を受賞した作品。因にアマルリッ
クは、2007年11月紹介『潜水服は蝶の夢を見る』に主演して
セザール賞を獲得した俳優でもある。
そのアマルリックが描くのは、「ニュー・バーレスク」と称
されるストリップ・ダンサーたちの物語。そして彼が演じる
主人公は、以前はフランスのテレビ界に居たようだが、トラ
ブルで親友や家族も捨ててアメリカに渡った男。
その主人公は彼の地で「ニュー・バーレスク」のショウに魅

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07月24日(日)
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