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On the Production
by 井口健二
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■トロン、ゴースト、マクナイーマ、バーレスク、ソウ・ザ・ファイナル、ハーモニー+製作ニュース・その他
ものだった。しかも彼女は収監時に妊娠しており、その子供
は無事に誕生して、女囚たちの間でアイドルのように育って
行くが…
女囚が子供を育てられるのは生後18カ月まで、その時までに
刑期が終っていない場合は里子に出されるのが規則だった。
そして刑期の終らない彼女は、その日までに一度外泊して、
子供に外の世界を見せることが必要だと考えていた。
そんなある日、刑務所をコーラス団が訪問し、その歌声に感
動した彼女は自分たちも歌いたいと考える。しかもそのコー
ラスが成功したら、自分と子供の外泊を許可してくれるよう
刑務所長に願い出る。
こうして主人公によるコーラス団の募集が始まるが、そこに
は故あって死刑囚の元音楽学校の教授や音楽学校を卒業した
ソプラノ歌手なども含まれていた。こうして刑務官のピアノ
を伴奏にコーラスの練習が始まるが。
この主人公を、2009年5月紹介『セブンデイズ』などのキム
・ユンジンが演じて、弁護士から女囚という見事な変身を見
せている。しかも前作はサスペンスで終始緊張感のある演技
だったが、本作では時折コメディの要素もあって演技の幅を
見せてくれた。
他に、2006年8月紹介『ユア・マイ・サンシャイン』に出演
のナ・ムニ、2009年『TSUNAMI』などのカン・イェウ
ォンが脇を固めている。
なお本作の製作では、韓国映画史上初めてチョンジュ女子刑
務所の内部での撮影が許可されたもので、映画の巻頭には韓
国内務省への謝辞が掲げられていたが、セットで撮影された
シーンにも実際の刑務所を見学して得た知識が活用されてい
るとのことだ。
また、本作の物語自体はフィクションとのことだが、女子刑
務所でのコーラス活動はチョンジュ刑務所での実話に基づい
ているようだ。
        *         *
 今回はまず、先日行われたイマジカの内覧発表会を見学し
てきたので、その報告から始めさせてもらう。
 この発表会については、2008年8月1日付の第164回でも
報告したが、今回は2年ぶりに開催されたものだ。その内容
では、まず第1試写室でオープニングの3D映像と、全体の
プレゼンテーション、それに3Dのコマーシャルが1本上映
された。
 その3D上映はRealD-3Dで行われたもので、3Dメガネは
お持ち帰り、前回は第2試写室でDolby-3Dだったが、今にし
て思うとやはりRealD-3Dの方が優れていると感じる。ただし
これも、最新型のMaster Imageには追い掛けられているとこ
ろだが。
 さらに別室では、オープニング3D映像のメイキングなど
も見せてもらえた。またARRI社の最新型ディジタルカメラも
展示されていたが、これは3K仕様とのことで、これでRED
社の4Kにどこまで対抗できるかというところだろう。因に
最近紹介した作品の中でも、『ソーシャル・ネットワーク』
と『サラエボ希望の街角』には、HAL-9000を思い出させる赤
い丸やshoot by REDのクレジットがされていたもので、RED
の浸透もかなりのものになっているようだ。
 この後は、現像工場の見学と別棟のモーション・キャプチ
ャースタジオで行われたAR=Augmented Realityのデモン
ストレーションも見学した。これは遠隔地でのモーション・
キャプチャーデータに直ちにキャラクターを合成してみせる
もので、この日は青海で行われているイヴェント会場と結ん
で実演が行われていたのだ。
 これらの技術が将来的に映画とどのように関ってくるか、
映画の将来にいろいろな夢を育ませて貰えた発表会だった。
 イマジカの久保田さん、今回もありがとうございました。
また次回もよろしくお願いいたします。
        *         *
 さて以下はいつもの製作ニュースを報告しよう。
 まずはジェームズ・キャメロンの情報で、今年4月25日付
でも報告した“Avatar”の続編について、2011年後半の製作
開始と、さらに2作同時に製作して2014年12月と2015年12月
に2年連続で公開することが発表された。
 この続編については、以前の情報では惑星パンドラの海洋

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10月31日(日)
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