ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460195hit]
■サラエボ希望の街角、嘘つきみーくんと…、バスキアのすべて、ソーシャル・ネットワーク、極悪レミー、狼の時代/Date...+製作ニュース
なお映画には、アーカイブも含めて数多くのモーターヘッド
の演奏シーンが収録されており、耳を聾するその音楽も存分
に楽しむことができる。
『狼の時代』
『Date...』
今年8月に紹介した「青春H」シリーズの第2弾となる2作
品が製作され、今月30日から東京のポレポレ東中野でレイト
ショウ公開される作品のDVDが届いた。
前回の2作品はいずれもファンタシー系の味わいのある作品
だったが、今回はその傾向は無くされたようで、2作品とも
どちらかというと普通のドラマが展開されていた。
その内で先に観た『狼の時代』は、デイトレードで大金を稼
いでいる女と、3つの仕事を掛け持ちしてもその日暮らしの
男の物語。そんな2人がある切っ掛けで出会い、互いに求め
合う存在となって行くのだが…
脚本・監督の内藤隆嗣は、ぴあフィルムフェスティバル(P
FF)の出身、その受賞後のスカラシップで製作した『不灯
港』という作品が海外の映画祭でも評価されたようだが、本
作を観る限りは何か消化不良の感じだ。
出演は、グラビアアイドルの相川由季と、8月紹介の『ゴー
ストキス』にも出演していた林下友昭。林下が演じる硬派の
男というのは、現代にそれなりのインパクトは持つが、ここ
までやるなら結末は逆の方がすっきりするのではないかな…
そんな感じがした。
次に観た『Date...』は、2004年のアメリカ映画『デート・
ウィズ・ドリュー』を基に、売れない俳優が憧れのグラビア
アイドルにデートを申し込もうと悪戦苦闘する姿をドキュメ
ンタリータッチで描くというもの。ただしこの男がかなりエ
キセントリックで…
脚本と監督の藤原健一は、2001年『暗黒街』などの作品があ
るようだが、本作のテーマは監督に合っていたのだろうか。
コメディにしては未消化だし、アクションにしても中途半端
な感じがした。
出演者の中で、鈴木拓也、姑山武司、茅野雅生は『ゴースト
キス』にも出演していた顔ぶれ。一方、女性レポーター役の
杉崎歩美についてはデータが得られなかったが、元体操選手
なのかな、随所で身体の柔らかさが強調されていた。
両作とも「青春」というのにはちょっと登場人物の年齢が高
い気もしたが、まあ青春の定義は年齢だけではないだろう。
その一方で、「H」の部分に関しては第1弾の2作より強め
られている感じだが、シリーズはこの先どちらの方向に進む
のか、多少気になるところだ。
* *
今回の製作ニュースはこの話題から。
実は、こうなることも事前に多少は心配していたのだが、
11月に全世界一斉公開される『ハリー・ポッター』シリーズ
最終話“Harry Potter and the Deathly Hallows”の前編に
ついて、予告されていた3Dでの上映がキャンセルされるこ
とになった。
これは、今年2月1日付の製作ニュースでも紹介したが、
“Deathly Hallows”の3D上映はあくまでも『タイタンの
戦い』の成功が前提だった。で、その興行自体は悪い数字で
はなかったのだが、3D変換の出来に関してはあまり芳しい
評価が得られなかった。
そこで“Deathly Hallows”の3D変換に関しては、より
慎重な変換作業を行うことにしたのだが、それでは11月19日
の世界一斉公開に時間が足りなかったとのことだ。
3D変換の技術に関しては、以前から述べている『Gフォ
ース』や『アリス・イン・ワンダーランド』でも成功の実績
がある訳だし、充分な時間と経費を掛ければ問題はないはず
のもの。しかし前回紹介した“The Phantom Menace”の変換
には15−27カ月の時間が掛かるとの報道もあるようで、今年
に入ってからの作業開始では、到底その時間が足りなかった
ということになるようだ。
ただし、来年7月15日に公開予定の“Deathly Hallows”
の後編に関してはその時間も充分にあるので3D上映の方針
は変えないとのこと。さらにその2週間ほど前から3D変換
された前編の限定上映…との観測もあるようだが、その頃に
[5]続きを読む
10月17日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る