ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460235hit]

■噂のモーガン夫妻、シャーロック・ホームズ、ソラニン、アーマード、NINE+製作ニュース
トビー・マクガイア主演による現状の体制での製作を中止す
ることが発表された。それと同時にソニーからは、2012年の
公開を目指して新たな配役によるシリーズの再開を目指すこ
と発表された。しかもこの新展開では、以前にライミによっ
て拒絶されたジェームズ・ヴァンダービルトの脚本が採用さ
れるとのことだ。
 この経緯に関しては、昨年8月30日付でも紹介したが、当
時はライミ監督が進めていた“Spider-Man 4”に続く“5”
“6”の脚本に関して、ソニー側からヴァンダービルトとの
契約を結んだことが発表されていた。ところが『ゾディアッ
ク』などの脚本家は、実は当初“Spider-Man 4”の脚本を契
約し、その際に3部作からなる構想を提出してソニー側の了
解を得ていたものだったのだ。
 しかしその後に就任したライミ監督は、以後のシリーズを
毎作読み切りで行きたいと希望。それに合せて“Spider-Man
4”の脚本の書き替えも実行してしまった。そして一旦はそ
の意見に沿って1月からの撮影が計画されていたものだが…
結局、その後もソニーとライミの間での話し合いは続いてい
たようで、その話し合いが最終的に決裂、ソニー側はライミ
の計画を中止して、新たに仕切り直すことにしたようだ。
 なおこの発表に関連しては、SPEの製作トップを務める
エイミー・パスカルから、「我々はこの10年間、ライミ及び
マクガイアと共に3本の『スパイダーマン』映画を作る旅を
続けてきた。それは、このジャンルの映画製作に新たなハイ
レヴェルの目標を造り出すことになった。10年前、我々は自
らの作品が映画史を塗り替えようとは考えてもいなかった。
我々は、その歴史に再び挑戦することにした」とのステート
メントが発表された。
 一方、ライミからも「『スパイダーマン』映画を作ること
は自分に課した大いなる実験だった。我々は第4作について
も同様に進める気持ちだったが、スタジオ側は新たな方向性
を持ちたいと考えていた。私自身にはそれが大変危険なもの
のように思われた」とのコメントが発表されている。
 結局、これは両者の意見が決裂したと言うことになるが、
ソニー側ではピーター・パーカーを高校生に戻して最初から
やり直す意向とも伝えられ、『バットマン・ビギンズ』の例
に習った新シリーズの構築が検討されることになるようだ。
ただし、その製作期間は2012年公開の期限を切られた2年間
しかない訳で、ヴァンダービルトの構想が第3作の続きだっ
たとすれば、そもそもの発端から前の第1作とは異なるもの
を作り直さなければならない。新たな監督やキャスティング
など、問題は山積みのものだ。
 因に監督には、昨年全米で大ヒットしたロマンティック・
コメディ『(500)日のサマー』を手掛けたマーク・ウェブが
交渉されているとの情報もあり、また主演には、『ハイスク
ール・ミュージカル』は卒業したけどザック・エフロンが起
用されるという噂もあるようだ。さらに、1月から撮影開始
予定だった“Spider-Man 4”には、敵役としてフェリシア・
ハーディ=Black Cat役のアン・ハサウェイと、Vulture役で
ジョン・マルコヴィッチの出演も噂されていたが、それらも
どうなるか気になるところだ。
        *         *
 次も続報で、昨年11月8日付で報告した“Terminator”の
権利について、『ソウ』シリーズを配給しているライオンズ
ゲイト社が1500万ドルと将来の配給収入の5%を加算すると
いう条件で参加し、現在トップだという状況がハルシオン社
の管財人から発表された。
 なおハルシオン社では、以前紹介したようにこの権利には
7000万ドルの価値があると破産宣告を行う裁判所に申し立て
ているものだが、本音では最低でも5000万ドルは欲しいよう
で、上記の条件がそれに合致するか否かが今後の問題になり
そうだ。また、2月4日が入札の期限とのことで、それまで
により良い条件の対抗馬が出なければ、ライオンズゲイト社
が権利を取得することになる。つまりそれまでにハルシオン

[5]続きを読む

01月17日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る