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On the Production
by 井口健二
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■エクトプラズム、ニューヨークアイラブユー、鷹の爪3、完全なる飼育、蜉蝣峠+製作ニュース他
多角的な撮影では、生の舞台とはまた違った良さも生み出さ
れているものだ。
出演は、劇団看板役者の古田新太と、客演の堤真一、高岡早
紀。他に若手の勝地涼、木村了、さらに劇団所属の梶原善、
粟根まこと、高田聖子、橋本じゅんらが共演している。
もちろん生の舞台とは違うのだろうが、これはこれで満足の
できる作品。一般当日2500円、前売り2000円の入場料はちょ
っと高いが、舞台公演のチケットは入手困難なものだそうだ
から、それも仕方がないだろう。
* *
久しぶりのニュースは賞関係の話題だから、前々々回には
アカデミー賞アニメーション部門の予備候補を報告したが、
今回はVFX部門の予備候補が発表されている。
まずエントリーされたのはアルファベット順に
“Angels & Demons”『天使と悪魔』
“Avatar”
“Coraline”『コララインとボタンの魔女』
“Disney's A Cristmas Carol”『Disney'sクリスマス・キ
ャロル』
“District 9”
“G-Force”
“G.I.Joe: The Rise of Cobra”
“Harry Potter and the Half Blood Prince”『ハリー・ポ
ッターと謎のプリンス』
“Sherlock Holmes”
“Star Trek”
“Terminator Salvation”『ターミネーター4』
“Transformers: Revenge of the Fallen”
“2012”『2012』
“Watchmen”
“Where the Wild Things Are”『かいじゅうたちのいると
ころ』
の15本。この内、邦題を併記したのはこのページで以前に紹
介している作品だ。この内から来年2月2日には3本の最終
候補が発表される。
ところで上記した作品の内で、“Coraline”と“Disney's
A Cristmas Carol”は、以前に紹介したアニメーション部門
の予備候補にも選ばれており、CGI万能の現代のVFXと
アニメーションの境界も論議されることにもなりそうだ。そ
の一方で今回のリストからは、“Night at the Museum 2”
“The Lovely Bones”“X-Men Origins: Wolverine”などが
漏れており、その判断基準も話題になっているようだ。
* *
後は製作ニュースで、VFXが上記の予備候補にも挙がっ
ている“Avatar”のジェームズ・キャメロン監督が、1966年
に公開されたSF映画“Fantastic Voyage”(ミクロの決死
圏)のリメイクを計画していることが公表された。
このリメイク計画は、元々は2007年9月15日付第143回で
も紹介したようにローランド・エメリッヒ監督も進めていた
ものだが、当時『紀元前1万年』は完了していたエメリッヒ
監督は、その後は『2012』に邁進したために頓挫してい
たようだ。
その計画にキャメロンが乗り込んできたものだが、計画で
はキャメロンは監督はせずプロデュースのみ行うとのこと、
しかし当然3Dでの製作になるとのことで、あの体内世界が
3Dで映像化されるのは楽しみだ。ただし、2007年当時に用
意されていたマリアンヌ&コーマック・ウィバリーのチーム
による脚本はエメリッヒと共にキャンセルされた模様で、脚
本は新たにキャメロンが、2007年『AVP2』などを手掛け
たシェーン・サレルノと共同で執筆するとなっている。
なお今回の報道では、“Fantastic Voyage”の影響を受け
た作品として1989年の『ミクロキッズ』は挙がっていたが、
1987年の『インナースペース』が無視されていたのは意外だ
った。同時期の作品だし、特に体内巡りというストーリーで
はこちらの方が正統だと思えるのだが…。世間の評価という
のはそんなもののようだ。
12月13日(日)
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