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On the Production
by 井口健二
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■屋根裏のポムネンカ、山形スクリーム、妻の貌、クヌート、3時10分、決断のとき+製作ニュース
日本での西部劇人気は今一つのようだが、本作はアクション
ムーヴィとして充分に楽しめる。またクロウとベイルの共演
では、女性の観客にもアピールして欲しいものだ。
* *
後半はいつもの製作ニュースだが、今回は今まで紹介して
きた計画が立て続けに動き出している。その続報をまとめて
紹介しよう。
まずは待望の続報で、2007年2月1日付の第128回などで
報告したディズニーが進めるエドガー・ライス・バローズ原
作“John Carter of Mars”の映画化に、『ウォーリー』の
アンドリュー・スタントン監督と、『スネーク・フライト』
のタイラー・キッシュ、『BUG』のリン・コリンズの主演
が発表された。
この計画に関してはすでに何度も紹介しているが、元々は
ディズニーがごく初期の段階で計画していたものを、一時は
パラマウントが映画化権を設定して準備を進めたが、諸般の
事情で挫折。その権利をディズニーが再設定して今回の計画
となったものだ。そして、一度はCGIアニメーションでの
映画化という情報もあったが、結局はERBの遺族も希望す
る実写での映画化が進められることになったようだ。
このためスタントン監督は、実写監督デビューともなった
ようだが、すでに2005年“One Man Band”でオスカー候補者
になったマーク・アンドリュースと共に脚本も執筆し、来年
早期の撮影開始に向けて準備を進めている。これで何とか、
2012年の原作発表100周年にも間に合いそうだ。
なお今回発表された俳優2人は、ヒュー・ジャックマン主
演“X-Men Origins: Wolverine”でも共演しているようだ。
* *
お次は5月3日付で報告したギレルモ・デル=トロ監督の
“The Hobbit”について、やはり2作では終らないという観
測が強くなっている。
それは、以前のピーター・ジャクスンの発言が「『ホビッ
ト』と『旅の仲間』を繋ぐ作品」としていたのに対して、デ
ル=トロが「白の会議によるドル・グルドアを巡る戦い」と
明言していたためで、これでは両者を繋ぐことにならないと
いうことになり、「繋ぐ作品」は別にあるのが当然と考えら
れているようだ。
ただし、デル=トロ自身は「自分は2作やるのがベスト」
と考えているようで、それなら本来の「繋ぐ作品」は誰が監
督するのか…そこに、ジャクスンが再出馬するのではないか
という観測も出されている。そうすれば、スケジュール的に
もジャクスンには物語を充分に検討する余裕が生まれるし、
ファンにとってはベストの条件が整うことになる。案外これ
は最初からの考えではなかったかとも思えるところだ。
なおデータベース上では、“The Hobbit”の公開は2012年
となっているものだ。
* *
2002年12月1日付第28回で紹介した“Where's Waldo?”の
映画化が改めて動き出した。
この計画は以前の紹介ではパラマウントとニコロディオン
が進めていたものだが、その権利は消滅したようで、新たに
ワーナーとユニヴァーサルが争奪戦を行った結果、最低6桁
($)の上の方から、映画完成時には7桁という契約金で、
ユニヴァーサルが権利を獲得したものだ。因にユニヴァーサ
ルでは、新たに発足した傘下のファミリー・ピクチャーのブ
ランド=イルミネーションとの共同で製作を進めるもので、
映画化は実写で行われることになっている。
因に原作からは、以前イギリスでテレビ向けアニメーショ
ンシリーズが製作されたことがあり、一方、ユニヴァーサル
とイルミネーションでは、すでに2作品の計画が発表されて
いるがいずれもアニメーションとのことだ。その状況で初の
実写映画化には多少の不安は残されるが、後は脚本家と監督
次第だろう。一方、映画化の製作の規模は、上記の契約金の
額では大作映画化を目指すことになるようだ。
* *
2007年12月15日付第149回で紹介した“Tom Swift”の映画
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06月14日(日)
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