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On the Production
by 井口健二
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■ターミネーター4、コネクテッド、地下鉄のザジ、ウィッチマウンテン+製作ニュース他
という計画だが、実際には数年前からチェイス自身が繰り
返しアドバルーンを揚げているもので、具体的な部分はまだ
グレイゾーンのようだ。しかし、今回は物語の展開について
も新たなものが提示されるなど少しずつの前進はしている感
じになっている。脚本はハリー・スタインという脚本家によ
るものがすでに完成されており、後は監督と共演者という段
取りになる。
さらにその共演者には、ジョン・キューザックの名前も挙
がっているようだが、実はチェイスは、現在カナダで“Hot
Tub Time Machine”というキューザック共演のSFコメディ
の撮影が進行中とのことで、上手くすればその後、そのまま
2人で…という可能性はあるのかも知れないものだ。
なおマクドナルドは、1997年にジョニー・デップの初監督
・主演で映画化された『ブレイブ』(The Brave)の原作者
としても知られている。
* *
お次は、これはシリーズ再開なのかテレビからの映画化と
なるのかという感じだが、1992年に映画版が製作された後に
テレビシリーズとして人気を博した吸血鬼作品“Buffy the
Vampire Slayer”を再び映画で製作する計画が発表された。
元々の映画版は、ジョス・ウェドンの脚本、フラン・ルー
ベル・クズイの監督で映画化されたものだが、この作品には
主演のクリスティ・スワンスンに加えて、ドナルド・サザー
ランド、ルトガー・ハウワー、ヒラリー・スワンク、デイヴ
ィッド・アークェットなど錚々たる共演者が集まっていた。
しかし映画自体の評価は余り高くならず、当初は考えられて
いたシリーズ化も実現しなかったようだ。
ところがその作品が、1997年にサラ・ミッシェル・ゲラー
の主演でテレビシリーズ化されるや一躍人気を得ることにな
り、日本でも放送されたこのシリーズは、その後7シーズン
に渡って続くことになる。しかしその人気シリーズも2003年
に終了、またその頃には1999年にスタートした“Angel”と
いう傍系シリーズも並行して製作されていたが、こちらも翌
年に終了となってしまった。
というオリジナルのシリーズだが、今回その映画化を計画
しているのは、『呪怨』のアメリカ版なども手掛けるヴァー
ティゴ・エンターテインメント。同社では、元々の映画版と
テレビシリーズも通じて多数の監督を勤め、シリーズの映画
化権を保有するクズイと組んでの計画を進めているもので、
昨年来の『トワイライト』のヒットなどを受けて、シリーズ
の再開には今が最高のチャンスと考えているようだ。
しかしこの発表で、オリジナルのクリエーターのウェドン
の名前が出てこないのが気になるところ。というのも、実は
ウェドンとクズイはテレビシリーズの終了を巡って訴訟沙汰
になるなどの問題を起こしていたようで、今回の映画化には
ウェドンの協力は得られないようなのだ。このため、ウェド
ンが製作に関ったオリジナルの映画版とテレビシリーズに登
場するキャラクターは一切使用できないとのことで、今回の
映画製作にはかなりの足枷が生じることになりそうだ。
一方、ウェドンはシリーズの終了後もダーク・ホースコミ
ックスでコミックス版を手掛けるなどシリーズの創作を続け
ており、その創作意欲は衰えていない。それならこの機会に
再び手を組んでもらいたいような気もするところだが、人間
関係というのはなかなか簡単には修復できないようだ。
ヴァーティゴとしては当然シリーズ化を目指した映画化を
計画しているもので、そのための核となるコンセプトを求め
て脚本家とのミーティングも行われているようだが、制約の
多い状況ではなかなかそれも簡単ではないようだ。それも踏
まえてウェドンの再出馬を願うには、正に絶好のチャンスと
も言えそうだが…
なおデータベースの記載によると、新作映画の公開予定は
2012年となっているようだ。
* *
もう1本はグラフィックノヴェルの映画化で、ワーナーか
ら“Hench”という作品の計画が発表されている。
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05月31日(日)
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