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On the Production
by 井口健二
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■HACHI、美代子阿佐ヶ谷気分、佐賀のがばいばあちゃん、蟹工船、湖のほとりで+製作ニュース
出演は、昨年東京国際映画祭ワールド・シネマで上映された
『ゴモラ』に出演のトニ・セルヴィッロ、『レインマン』に
も出演の国際派女優ヴァレリア・ゴリーノ、『サン・ロレン
ツォの夜』などのオメロ・アントヌッティ、『ハンニバル』
などのファブリツィオ・ジフーニ、『イル・ポスティーノ』
などのアンナ・ボナイウートら、イタリアを代表する名優た
ちが見事なアンサンブル劇を展開している。
        *         *
 後は製作ニュースを紹介しておこう。
 まずはソニーから、日本では『ワンダと巨象』のタイトル
で知られているPlayStation 2用のヴィデオゲーム“Shadow
of Colossus”をアクション映画として製作する計画が発表
され、その脚本家として、現在McG監督がディズニーで進め
ている“20,000 Leagues Under the Sea: Captain Nemo”の
リライトも手掛けているジャスティン・マーカスと契約した
ことが報告された。
 この原作となるゲームは、2005年に発表されたもので、同
年度のGDC(Game Developers Conference)が選定する年
間最優秀ゲーム(Game of the Year)に日本作品として初め
て輝いたとのことだ。ゲームの物語は、ワンダと名告る主人
公が、死の淵にいる少女を救うために、荒野を旅して16頭の
巨大生物を倒して行くというもの。その全てに成功すれば、
少女に新たな生命が与えられるというもののようだ。
 因にゲームを制作したのは、宮部みゆきがノヴェライズし
たことでも話題になったゲーム『ICO』と同じチームで、
その世界観やヴィジュアルなどでも高く評価されている。ま
たこのゲームは、2007年にアダム・サンドラーが主演した映
画『再会の街で』で、9/11を引き摺る主人公が填っている
ゲームとしても画面に登場していた。
 そのゲームを新たにアクションドラマとして映画化するも
のだが、元々のゲームでは主人公の背景などはほとんど説明
されていないとのことで、そこからどのように物語を構築し
て行くかにも注目が集まりそうだ。
 ただし脚本を契約したマーカスは、上記の他にもワーナー
でDCコミックスを原作とする“Suicide Squad”と“Green
Arrow: Escape From Supermax”、さらに以前にも紹介した
“He-Man and the Master of the Universe”や“Voltron:
Defender of the Universe”“Hack/Slash”などといった計
画にも関っており、一体どの作品が先に進められるか定かで
はないようだ。
        *         *
 ワーナー傘下のニューラインで復活が計画されている“A
Nightmare on Elm Street”の殺人鬼フレディ・クルーガー
役にジャッキー・アール・ヘイリーの起用が発表された。
 1984年に製作されたオリジナル版でフレディを演じたのは
ロバート・イングランド。その後9作に及ぶシリーズや2度
のテレビシリーズでも主役を演じてきたが、今回の復活では
その席を譲ることになったようだ。因に以前のシリーズは、
『LOTR』以前のニューラインでは稼ぎ頭だったとされて
いる。
 その役柄を引き継ぐことになったアール・ヘイリーだが、
彼自身が2006年の『リトル・チルドレン』でアカデミー助演
賞にノミネートされて映画界に大復活したことは記憶に新し
いところで、元々は1976年に始まった『がんばれベアーズ』
シリーズの3作に出演するなど子役の人気スターだった。し
かし、1993年以降は映画界を離れ、運転手やピザの配達人な
どもしていたとのことで、2006年の復活劇には本当に喝采が
贈られていたものだ。
 というアール・ヘイリー主演による新版“A Nightmare on
Elm Street”は、脚本を1997年にヴァル・キルマー主演で映
画化された『セイント』などのウェズリー・ストリックが担
当し、ヴェデオ監督出身のサミュエル・バイヤーの監督で、
5月にシカゴで撮影が開始されることになっている。また、
フレディの標的となる10代の出演者として、テレビシリーズ
“Smallville”や“Veronica Mars”に出演していたカイル
・ゴルナーの共演も発表されている。

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04月12日(日)
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