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On the Production
by 井口健二
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■第167回
そして今回は、その映画化の主演にワシントンが発表され
た。なおワシントンは、2007年10月1日付第144回で紹介し
たジョン・トラヴォルタ共演、トニー・スコット監督による
“The Taking of Pelham 123”(1974年『サブウェイ・パニ
ック』のリメイク)の撮影はすでに完了しており、ヒューズ
兄弟監督による『フロム・ヘル』以来となる本作の撮影は、
来年1月に開始の予定とされている。製作はジョール・シル
ヴァ。完成された映画の配給はワーナーが担当する。
因に、本作のオリジナル脚本を手掛けたウィッタは、現在
は大友克洋原作『アキラ』を2部作で映画化するワーナーの
計画でも脚色を担当しているようだ。
* *
続いて続報は、2007年1月1日付第126回で紹介したワー
ナー版“Tarzan”の計画に、スティーヴン・ソマーズ監督の
名前が挙がってきた。
この計画では、2003年7月15日付第43回で紹介したように
最初はジョン・オーガストの脚本によるものが検討されたが
実現せず。次いで2007年にはギレルモ・デル=トロ監督によ
る計画が発表されたが、これも頓挫していた。
その計画に、今回はソマーズ監督が挑戦するもので、監督
は、先にパラマウントで“G.I.Joe: Rise of Cobra”を製作
した際の脚本家スチュワート・ビーティと共に、この計画に
乗り込んできているものだ。因に、脚本家のビーティは、以
前には『POTC』の第1作のストーリーや、2004年の『コ
ラテラル』、2007年の“30 Days Night”などの脚本も手掛
けているということだ。
なお以前にも紹介したように、E・R・バローズ原作『タ
ーザン』の映画化では、ディズニーでも1999年にアニメーシ
ョンが製作されているが、今回の計画は1930年代にMGMが
製作した実写映画の権利に基づくもの。その縛りが気になる
ところだが、一方、ワーナーでは1984年にシリアス版の『グ
レイストーク』も製作しており、今回の計画がどのような方
向で進むのか、楽しみなところだ。
* *
2006年7月1日付第114回で紹介したヴィデオゲームの映
画化“Clock Tower”の製作が、11月にロサンゼルスで開始
されることが発表された。
この計画では、以前はチリ人の監督などいろいろな情報が
紹介されたものだが、最終的にはドイツ出身で“The Hills
Have Eyes II”などを手掛けたマーティン・ワイズの監督が
決定。また脚本は、2001年『ジェイソンX』などのトッド・
ファーマーを含めた複数の脚本家の手によって完成されたよ
うだ。
そしてこの作品に、昨年の『ヘアスプレー』ではミシェル
・ファイファーの娘役を演じていたブリタニー・スノウの主
演が発表されている。因にスノウは、ティーンズホラーの定
番“Prom Night”のリメイク版が9月に全米公開されたとこ
ろで、新スクリーム・クィーンの誕生も期待されそうだ。
* *
ここからは新規の計画で、2002年公開『プロフェッシー』
(The Mothman Prophecies)や、1999年の『隣人は静かに笑
う』(Arlington Road)などを手掛けたマーク・ペリントン
監督が“Solace”という作品の準備を進めている。
この作品は、超能力を持っているとされる博士が、連続殺
人の犯人を追うため、警察に協力を要請されるというもの。
脚本は、『オーシャンズ11』などのテッド・グリフィンと、
元映画製作者のショーン・ベイリーのオリジナルに基づき、
『ゾディアック』などのジェームズ・ヴァンダービルトがリ
ライトを担当している。超能力というのが具体的にどのよう
なものか明らかにされていないが、監督の前作などから考え
るとかなり捻った作品にもなりそうだ。
出演者などは未発表だが、ニューライン製作、配給はワー
ナーが担当することになる作品で、毎年6本を製作するとな
っているニューライン=ワーナーの契約に含まれる作品との
ことだ。因にこの契約では、ニューラインの製作本数は以前
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09月15日(月)
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