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On the Production
by 井口健二
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■第166回
Massacre”(悪魔のいけにえ)などのトビー・フーパーが起
用されたことでも話題になったものだ。
 そしてこのオリジナルからは、1986年と88年に続編も製作
されたが、実は第1作の公開直後に、ポルターガイストに襲
われる一家の長女役を演じたドミニク・ダンが男友達に殺害
されるという事件が起き、さらに第3作の完成後には、幼い
少女を演じて3作に連続出演したヘザー・オルークも急死す
るという事態が発生して、以後は続編も作られないまま20年
が経過したものだ。因に、1996−99年の3シーズンに渡って
“Poltergeist: The Legacy”と題されたテレビシリーズも
あるが、オリジナルの一家が登場するものではない。
 という作品に今回は再挑戦をするものだが、ホワイト、ス
ノードンの脚本家コンビは、先に公開された『ブギーマン』
では2006年5月14日付で紹介したように、なかなか丁寧な仕
事をしていたもので、彼らの脚本には期待が持てそうだ。ま
た脚本家の2人は、2006年7月15日付の第115回で紹介した
“The Birde”のリメイクにも参加しており、その他にも、
2003年3月2日付で作品紹介した韓国製ホラー『ボイス』の
ハリウッドリメイクの脚本も担当しているなど、ホラー映画
のリメイクではシェアを高めているようだ。
        *         *
 お次は、2000年の『ピッチブラック』で誕生したヴィン・
ディーゼル主演リディック・シリーズで、2004年の第2作に
続く計画が報告されている。
 このシリーズは、元々はケン&ジム・ウィートの脚本家コ
ンビが創作したオリジナル脚本から、1997年『G.I.ジェー
ン』などの脚本を手掛けたデイヴィッド・トウィーの脚本、
監督で映画化されたもので、翌年『ワイルド・スピード』で
ブレイクするディーゼルの切っ掛けの作品とも言える。そし
てその第2作の『リディック』は、『ワイルド・スピード』
『トリプルX』の続編を断ったディーゼルが敢えて出演した
もので、まさに待望の作品だった。
 ところがこの続編の興行成績は、全世界で1億1580万ドル
を記録したものの、製作費が1億500万ドルにも達していた
もので、その差額の儲けではそれ以上のシリーズ展開は躊躇
せざるを得ず、このまま消えてしまうかとも思われていた。
しかし役柄に惚れ込んでいるディーゼルがこのままで済ます
はずはなく、またトウィーもさらに壮大な構想を持って新た
な展開を目指すとしているものだ。
 そして今回の報道は、ディーゼルがアメリカMTVに登場
して述べたというもので、それによると、「トウィーは現在
2本の脚本を執筆している。問題はそれを同時に製作するか
どうかで、3本を同時製作した『LOTR』のような体制も
考えられる。さらにトウィーの頭の中には別の2作品の構想
もあるようだ」とのことだ。
 因に、2004年『リディック』は、原題が“The Chronicles
of Riddick”とされていたもので、実は2000年『ピッチブラ
ック』の公開前に“Into Pitch Black”というテレビドラマ
と、2004年には“Dark Fury”という短編アニメーション、
さらに2008年に“Assault on Dark Athena”というヴィデオ
ゲームも、全てディーゼルの出演で制作されている。夜目の
利く主人公がいろいろな環境の惑星で大宇宙狭しと活躍する
シリーズは、まだまだ壮大な物語が展開されそうだ。
 なお、ディーゼルの新作は、SF大作“Babylon A.D.”の
全米公開が8月末に開始されたところ。またポール・ウォー
カー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター
と共に、もう1人のちょい悪ヒーロー=ドミニク役に本格復
帰する“Fast & Furious”は撮影を完了して、2009年6月の
公開予定となっている。
        *         *
 続編の情報もう1本は、リヴ・タイラー主演で5月全米公
開された“The Strangers”にその計画が発表されている。
 この作品は、ユニヴァーサル傘下フォーカス・フィーチャ
ーズのジャンルブランド=ローグ・ピクチャーズから発表さ

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09月01日(月)
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