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On the Production
by 井口健二
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■第164回
 なお、Dynamite Entertainmentは、テレビで人気が再燃し
ている“Battlestar Galactica”や、“Zorro”“The Lone
Ranger”“The Army of Darkness”などのコミックス版も手
掛けているもので、さらにロベルト・ロドリゲスの製作で進
められている“Red Sonja”の映画化にも関わっているとの
こと。今回の計画は、脚本や監督も決まっておらず、製作配
給なども未定だが、この状況では“Red Sonja”と同じく、
ヌ・イメージス/ミレニアムが絡む可能性は高そうだ。ここ
でもまた新興の映画会社の誕生となるのかな。
        *         *
 コミックスの話題はここまでにして、お次は製作ニュース
の最初にも登場したジョニー・デップの別件の情報。それは
ディズニーでティム・バートン監督が進めている“Alice in
Wonderland”のリメイク版のマッド・ハッター役にデップの
出演が噂されているというものだ。
 この映画化は、『ムーラン』などを手掛けたリンダ・ウル
ヴァートンの脚本で今年11月に撮影開始、2010年3月5日の
全米公開が予定されているものだが、主演のアリス役にはオ
ーストラリア出身のミア・ワシコウスカという女優が起用さ
れている。そして今回は、不思議の国で開かれる「マッドな
お茶会」に登場するハッター役をデップが演じるとの噂で、
バートンとデップの関係を考えるとこれはありそうだ。
 なお、ディズニーで製作される“Alice…”は、実写と、
『ベオウルフ』などで使われたパフォーマンスキャプチャー
の合成で撮影される計画で、出演者の内、アリスだけが実写
のキャラクターと予想されているものだが、原作の挿絵でも
2頭身半のように描かれているマッド・ハッターを、果たし
てデップはどのように演じてくれるのだろうか。
 因にデップの予定表では、“The Imaginarium of Doctor
Parnassus”と“Public Enemies”の撮影はすでに完了して
おり、この後に正式に発表されているのは、ミラ・ナイール
監督の“Shantaram”と、ハンター・S・トムプスン原作の
“The Rum Diary”となっている。この内、ナイール作品は
以前の計画では今年の1月からの撮影になっていたもので、
ちょうど1年遅れるとすれば、来年1月の撮影開始となる。
その前に、“Alice…”が11月の撮影ならタイミングは良い
感じのものだ。
 それから、今回のアリス役に発表されたワシコウスカは、
現在ナイール監督がヒラリー・スワンク主演で撮影中の伝記
映画“Amelia”にも出演しているとのことで、面白い巡り合
わせも感じるところだ。
        *         *
 パフォーマンスキャプチャーの次は、アニメーションと実
写の合成で、ワーナーが進めているルーニーテューンズの映
画化に、今度は“Marvin the Martian”をフィーチャーする
計画が発表された。
 このキャラクターは1948年にチャック・ジョーンズによっ
て創造されたものだが、基本の設定は地球を破壊するために
火星から来襲したというもの。しかしその計画は、必ずバッ
グズ・バニーによって頓挫させられてしまうのだ。
 そして今回の映画版の計画は、実写とCGIの合成で進め
られるもので、物語はクリスマスを背景としたもの。火星人
のマーヴィンは、クリスマスを破壊するために地球に現れる
が…という展開になるようだ。
 監督、脚本、人間の出演者などは未定だが、製作はアルコ
ン・エンターテインメントが担当するもので、同社は、『レ
ーシング・ストライプス』や『マイ・ドッグ・スキップ』な
どファミリーピクチャーをお手のものとしている。
 因に、ルーニーテューンズの映画化は、1996年にマイクル
・ジョーダンが出演した『スペース・ジャム』、2003年にブ
レンダン・フレーザーらが出演した『バック・イン・アクシ
ョン』に続くもので、第1作ではアメリカだけで1億ドルを
稼ぎ出している。
        *         *
 お次はまたまたタイムトラヴェル物で、今回はコロムビア

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08月01日(金)
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