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On the Production
by 井口健二
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■Movie-High 8、愛流通センター、コドモのコドモ、Made in Jamaica、《a》symmetry、ストリート・レーサー、Sex and the City
り香。他には『スシ王子』のテレビシリーズなども手掛けて
いるようだが、若い男性の心理なども巧みに描いて、本作で
も良い仕事をしている。
主人公はフリーライターの若者。彼は高校時代に写真コンテ
ストで受賞し、夢はプロカメラマンとして世界を撮影旅行す
ることだったが、現実は程遠く、風俗雑誌でグルメルポなど
を書いている。
そんな彼には、家庭教師をしたことが切っ掛けという恋人が
いたが、その彼女が若年性の乳ガンの疑いで入院。その病室
を見舞った主人公が担当医として紹介されたのは、高校時代
に写真の腕を競い合った親友だった。
こうして再会した2人は、昔通りの付き合いも再開するが、
2人の間には高校時代に秘められたある特別な思い出が存在
していた。そしてそれは、ある報道を巡って事件を起こすこ
とになって行く。
この特別な思い出というのは、最近の作品では有り勝ちで、
自分が男性の立場ではいろいろ考えてしまうものだが、この
作品の目指す女性の観客にはすんなりと受け入れられるもの
なのだろうか…その割りには映画の中での扱いはかなり微妙
にも感じられたが。
それはともかく、映画全体の流れは、それらを超越した友情
のような感じで描かれ、それはそれでうまく描かれている感
じがしたものだ。

『ストリート・レーサー』“Стритрейсеры”
『ワイルド・スピード』に触発されたと思われるストリート
レース物のロシア映画。
同様の作品では、先月も『レッドライン』という作品を紹介
したばかりだが、世間にカーマニアというのは相当多いもの
らしく、この手の作品は尽きないようだ。
とは言え本作はロシア映画ということで、その特徴みたいな
ものは出て欲しい訳だが、その初っ端に戦車レースが登場し
たのには恐れ入った。戦車レースと言っても『ベン・ハー』
ではなくて、キャタピラーの付いたタンクが原野でレースを
展開しているのだ。
しかも、その戦車レースが除隊の権利を賭けたものというの
も、如何にもロシアらしいと言うことになりそうだ。
こうして街に戻ってきた主人公が、ストリートレースに参加
して鍛えた腕を披露することになるが、そこにはレースに紛
れた犯罪の匂いもしてくる…と言うのは、まあこの手の作品
では通り相場の展開とも言えそうだ。しかもこの犯罪も、如
何にもロシアらしいとも言えそうなものだった。
ということで、かなりロシア、ロシアした作品だが、映画の
見所はストリートレース、及びそれを取り締まろうとする警
察との対決となる訳で、そのカーアクションがサンクトペテ
ルブルグの市街を背景に展開される。
その他にも、飛行場でのレースシーンや、郊外の自動車道で
の大型トラックを相手にしたアクションなども展開され、そ
れなりにアクション満載の作品になっている。
主演は、2001年のモントリオール映画祭で主演男優賞を受賞
しているというアレクセイ・チャドフ、相手役はハンガリー
出身というマリーナ・アレクサンドロワ。女優は日本人にも
好かれそうなタイプの人だ。
そして登場する車種は、フェラーリF348、トヨタ・セリ
カ、アルファロメオ155、メルセデスベンツ190E、日
産・フェアレディZ、マツダRX−7、BMW−Z3、スバ
ル・インプレッサ、トヨタMR2など。
これに1950年製のロシア車=ガズM20をチューンナップし
た車が、主人公の愛車として登場するのもご愛嬌だった。

『SEX AND THE CITY』
                 “Sex and the City”
1998年から2004年まで、アメリカをセンセーションに巻き込
んだ大人気テレビドラマの映画化。テレビシリーズの主人公
たちが全員再登場して、シリーズでは一応のハッピーエンド
だった物語のその後が描かれる。
実はオリジナルのシリーズは観ていないのだが、映画は予備
知識があまり無くても理解できるように作られている。もち
ろん解っていればもっと面白いのかも知れないが、それなり
に現代女性の本音のようなものも描かれていて、それは楽し

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06月14日(土)
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