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On the Production
by 井口健二
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■第158回
演の“Die a Little”という作品が準備中。また、ギレルモ
・デル=トロ監督によるSF作品で“The Champions”が計
画中となっており、これらの作品リストの中に今回のモーア
の計画も組み込まれることになるようだ。
        *         *
 1957年製作のSF映画の古典“The Incredible Shrinking
Man”(縮みゆく人間)を、エディ・マーフィ主演でアップ
デート/リメイクする計画がユニヴァーサルから発表され、
その監督を、『ラッシュアワー』シリーズなどのブレット・
ラトナーと交渉していることが報告された。
 オリジナルは、『アイ・アム・レジェンド』の原作でも知
られるリチャード・マシスンが1956年に発表した原作小説を
映画化したもので、事故で放射能を浴びたことから身体が小
さくなり始めた主人公が、縮小が止まらないという究極の事
態の中で、最後まで人間の尊厳を失わずに困難に立ち向かっ
て行く姿を描き、正に1950年代のSF黄金時代を代表する作
品の1本とも言われている。
 その原作からは、1981年にリリー・トムリンの主演による
女性版“The Incredible Shrinking Woman”(縮みゆく女)
も作られているが、実は僕自身の記憶では、恐らく著作権は
無視して製作されたと思われる1961年放送のテレビシリーズ
“The World of Giants”(縮小人間ハンター)が、子供心
の印象に残っているものだ。
 という名作のリメイクだが、今回は今年2月3日に紹介し
た『燃えよ!ピンポン』や『ナイト・ミュージアム』などの
ロバート・ベン・ガラントとトーマス・レモンが脚色を担当
しているもので、アップデートと同時にコメディでのリメイ
クとなる。因に、過去の作品では1981年の女性版もコメディ
仕様だった。
 なおこの計画に関しては、実は2003年10月15日付け第49回
でも題名だけ紹介していて、当時の計画では配給はソニーと
なっていた。それが現在はユニヴァーサルとなっているもの
だが、その間には監督も、ピーター・シーゲルやキーナン・
アイヴォリー・ワヤンスなどいろいろ取り沙汰されていたよ
うだ。そして今回はラトナーということで、何とかこれで決
まりになって欲しいものだ。
        *         *
 次もユニヴァーサルの計画で“Source Code”と題された
内容未公表のSFスリラーの監督に、オーストラリア出身の
シェーン・アビスの起用が発表されている。
 この計画は、2004年“Species III”と2007年“Species:
The Awakening”を手掛けたベン・リプリーによるオリジナ
ル脚本を映画化するもので、実は以前にも1度『スパイダー
マン3』のヴェノム役=トッファー・グレイスの主演で進め
ると発表されたことがある。その時の報道でも、物語の詳細
は隠されていたが、一部にはタイムトラヴェルが絡む話とい
う情報もあったようだ。
 しかしその計画はそのまま停滞していたようで、今回それ
が再開されたものだが、すでにグレイスの主演はキャンセル
されてしまっていた。従って、これからアビス監督の許では
キャスティングから再検討されることになるものだ。
 因にアビス監督は28歳、オーストラリアCF界の出身で、
2007年に20万ドルで自主製作した“Gabriel”と題されたゴ
シックSFスリラー作品が、本国で120万ドルを稼ぎ出し、
この作品はアメリカではソニー傘下のスクリーン・ジェムズ
が契約してDVD発売がされている。そして今回の作品で、
念願のハリウッド監督デビューとなるようだ。
 製作は、2005年ヒース・レジャー主演『カサノヴァ』など
のマーク・ゴードンが担当している。
        *         *
 後は少し短いニュースを紹介しておこう。
 まずはコロムビアが、“Battle: Los Angeles”と題され
たオリジナル脚本の権利を獲得した。
 この脚本は、1999年公開の『将軍の娘/エリザベス・キャ
ンベル』を手掛けた脚本家クリストファー・ベルトリーニが
執筆したもので、内容は異星人の侵略を描いている。そして

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05月01日(木)
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