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On the Production
by 井口健二
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■第151回
そしてこの映画化では、以前に紹介したように『Rock
You!』や『マイ・ボディガード』などのブライアン・
ヘルゲランドが脚色を担当し、当時の情報では原作の第1〜
第3巻を映画化の第1作として製作するとなっていた。
その計画が進み始めたもので、まず監督には『アバウト・
ア・ボーイ』などのポール・ウェイツが起用され、ダレン・
シャン役に1992年生まれのクリス・J・ケリーが扮する他、
サルマ・ハエック、ジョン・C・ライリー、『テラビシアに
かける橋』のジョッシュ・ハッチャーソン、さらに日本から
渡辺謙の出演が発表されている。因にハエックは、産休明け
の最初の仕事になるそうだ。
以前の紹介では、シリーズの全体を3部作で映画化すると
いうことだったが、シリーズの後半ではヴァンパイアの世界
をかなりの広がりを持って描いているようで、その世界感の
映画化が楽しみになりそうだ。
* *
ウォシャウスキー兄弟監督の『マッハGo!Go!Go!』の映画
化“Speed Racer”の予告編の上映が開始され、ジェームズ
・ウォン監督による“Dragonball”の撮影も開始されている
が、それに続いてまたまた日本製アニメシリーズからの映画
化の計画が発表された。
作品の題名は“Vicky the Viking”。1974−75年に『小さ
なバイキングビッケ』の邦題で放送されていたシリーズで、
元々日本=ドイツの合作で製作されていたようだが、今回は
その作品の実写版がドイツで製作される。
原作は、スウェーデンの作家ルーネル・ヨンソンが1963年
に発表した児童書で、ヴァイキングの族長の息子だが父親に
似ず身体の小さい少年ビッケが、知恵を使って父親との力比
べに勝ち、遠征航海に参加していろいろな冒険を繰り広げる
というもの。本国では全7冊のシリーズで発表されたが、日
本での翻訳は5冊で止まっているようだ。
そしてオリジナルのアニメーションは、日本では放送から
30年以上たった今でも根強い人気があり、さらに2006年には
『パイレーツ・オブ・カリビアン』の公開に絡めてDVDBoxが
発売されるなど、人気は再燃しているとのこと。
一方、ドイツでもオリジナルは1974年に放送されて大成功
を納めていたとのことで、その映画化が、最近3作の興行収
入合計が1億9000万ドルを越えるという人気監督ミヒャエル
・ヘルビヒの手で行われる。因にヘルビヒ監督は、俳優とし
てはブリーの名で、フランス映画のアステリックスシリーズ
最新作“Asterix aux jeux olympiques”などにも出演して
いるそうだ。
一応、本作には原作小説があるものだが、今回はVariety
紙の報道でも日本のアニメシリーズからの映画化となってお
り、日本アニメの人気を再確認する感じだった。
製作は、『パフューム』『ファンタシティック・フォー』
などの製作にも参加したドイツ最大手のコンスタンティン。
因にコンスタンティンは、ワーナーに続いてBlu-Rayの単独
採用を決定したことでも話題になっている。
* *
後は短いニュースをまとめておこう。
サム・ライミ監督主宰のゴーストハウスから“Burst”と
いう計画が発表されている。作品の具体的な内容は明らかに
されていないが、吹雪に閉ざされた村をエイリアンが襲うと
いうもので、同社が先に公開した吸血鬼ものの“30 Days of
Night”の流れを汲む作品になりそうとのことだ。因にゴー
ストハウスは、『呪怨』シリーズなど低予算ホラー映画専門
プロダクションとして地盤を固めてきたが、そろそろ新しい
分野への進出も検討されているのだそうで、エイリアンの登
場はその一環なのだそうだ。
『イーオン・フラックス』などのカリン・クサマ監督が、
“Jennifer's Body”というコメディック・スリラーの計画
を進めている。この作品は、ホリデーシーズンの興行で全米
第2位を記録したティーンエイジコメディ“Juno”の脚本家
ディアブロ・コディの作品を映画化するもので、いつも眠っ
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01月15日(火)
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