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On the Production
by 井口健二
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■レディ・チャタレー、レンブラントの夜警、バイオハザードV、迷子の警察音楽隊、カルラのリスト、アヴリルの恋
であることに恥ずかしさも覚える。しかし、僕自身こういう
裁判所の存在は知っていたものの、そこで何が行われている
かは、今まで気にしたこともなかった訳で、自分でも反省頻
となったものだ。
なお、カルラ・デル・ポンテは、1947年スイス生まれの女性
で、1994年のスイス司法長官時代にマフィアのマネーロンダ
リングを摘発し、以来、スイスでは唯一の24時間武装警護体
制に置かれる公人ということだ。
また、映画では彼女の任期は2006年末までとなっているが、
それは再任によって2007年9月まで延長され、さらに今年の
年末まで再延長されているようだ。
『アヴリルの恋』“Avril”
森の奥深くの修道院で、赤ん坊の時から聖女になるために育
てられた女性が、修道女になるための最後2週間の禊の儀式
を迎えるが…
アヴリルは赤ん坊の時にその修道院に捨てられ、以来21年を
修練女として女だけの世界の中で過ごしてきた。そして正式
な修道女になるため、孤立したお堂の中で2週間の断食と黙
想を続ける最後の儀式の時を迎える。
ところがその直前、1人の先輩修道女が、彼女に外の世界を
見てくることを勧める。そして先輩修道女は、アヴリルには
双子の兄がいて別の孤児院に預けられたことを告げ、誰にも
知られないようにするから2週間の間に、その兄を探すよう
に指示する。
こうして、2週間を期限にアヴリルは外の世界に出て行く。
そこで彼女を待ち受けているのは…
元々この修道院というのがちょっと異端で、本来のキリスト
教会からも認められていないという設定も説明される。確か
『クリムゾン・リバー』にもそんな話があったような気もす
るが、フランスの山間にはこんなカルト的な世界が今でも残
っているようだ。
そんな修道院で、世間と全く隔絶されて育った女性が、初め
て外界に出てくる。そこには当然男もいる訳だが、これがま
あいろいろあって、それなりに納得の行く展開になっている
のが良い感じの物語だった。
そしてその行き着く先が、南仏のまるで地の果てのような海
岸なのだが、これがまた自分の好きな2001年のメキシコ映画
『天国の口、終りの楽園。』にも似た雰囲気があって、その
辺でも気に入ってしまったところだ。
監督は、短編の評価が高く、本作で長編デビューを飾ったジ
ェラルド・ユスターシュ=マチュー。主演は、その監督とず
っとコンビを続けるソフィ・キントン。かなり大胆な演技も
見せてくれる。
また、ベテラン女優のミュウ=ミュウが先輩修道女の役で出
演。他に、ニコラ・デュヴォシェル、クレマン・シボニーら
の若手男優が脇を固める。
なお、劇中の音楽で、僕らの年代には懐かしいアメリカの往
年のポップアイドル=アネット・ファニセロの歌声が聴ける
のも嬉しいところだった。
09月30日(日)
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