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On the Production
by 井口健二
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■第140回
 この作品ではカークとスポックの出会いが描かれるとされ
ているものだが、ウィリアム・シャトナーの出演は公表され
ているものの、若き日のカークを演じる俳優は未発表。因に
クィントは1977年生まれで、その年代の俳優に絞られそう?
そうなると一時噂に上っていたマット・デイモンの出演は無
さそうだ。全米公開は2008年12月の予定。
 一方、撮影開始された“Indiana Jones IV”には、カレン
・アレンの出演が報告された。彼女の役柄は『レイダース/
失われた聖櫃』と同じマリオン・レイヴェンウッドとのこと
だが、新登場のインディの息子との関係は明らかにされてい
ない。
 因に、第1作と第2作の関係では、第2作の方が時間軸は
遡るとされていたもので、従って、第2作のケイト・キャプ
ショーとはその後別れたことがはっきりしている。ただし、
アレンが演じたマリオンとは、第1作以前にも関係があった
ことが示唆されており、実は第3作がさらに時間軸を遡った
ものになっていれば、マリオンとの最初の出会いが描かれる
という期待もあったものだ。
 実際の第3作ではその期待は裏切られたが、時間を経ての
マリオンの再登場は、今回果たされることになるようだ。な
お、全米公開は2008年5月22日に決定されている。
        *         *
 お次はちょっと変な話題で、ハリー・ポッターという少年
を主人公にした映画作品のリメイクが計画されている。
 このオリジナルは、1986年に公開された“Troll”という
ホラー作品で、データベースで調べると確かに主人公の名前
はハリー・ポッターJr.。他に、ジェームズではないSr.も登
場するようだ。物語は、少年ハリー・ポッターが、魔法使い
がいて魔法の通用するパラレルワールドに連れて行かれ、そ
の世界を悪いトロルから救うため活躍するというもの。
 リメイクは、86年版を監督したジョン・カール・ビューク
ラーが再び手掛けるもので、同じ俳優を使って同じシナリオ
で撮影することが報告されている。しかし、同じ俳優(『ネ
バーエンディング・ストーリー』のノア・ハサウェイ)とい
うことは、俳優はもはや少年ではないはずで、どのようなリ
メイクになることやら。
 それにしても、J・K・ローリングは知っててこの主人公
の名前にしたものではないはずだが、偶然というのは恐ろし
いものだ。まあ、リメイクする側もここは一発頑張って、面
白い作品にして欲しい。
        *         *
 次はまともにワーナーから、新たにマイクル・ヘイグス原
作の“In the Small”というグラフィックノヴェルの映画化
権を獲得したことが発表された。
 この原作は、謎の現象によって全世界の人類だけが6イン
チの背丈に縮小してしまうという事態から始まり、生き残っ
た人々の、もはや食物連鎖の頂点とは言えなくなった状況で
のサヴァイヴァルが描かれるというものだそうだ。因に、原
作者のヘイグスは、“The Hobbit”などの挿絵を手掛けたイ
ラストレーターと紹介されていた。
 そしてこの原作を、“I Am Legend”なども手掛ける製作
者で、脚本家としても有名なアキヴァ・ゴールズマンのプロ
ダクションのスタッフが見つけ出し、ワーナーに企画が上げ
られて映画化権の獲得となったものだ。
 人間だけが小さくなってのサヴァイヴァルというのは、テ
レビシリーズの“Land of the Giants”(巨人の惑星)など
いろいろあったと思うが、それを現代のVFX技術で映像化
するとどうなるか。技術の粋を凝らした作品が期待される。
 ただし、脚本家としてのゴールズマンは、来年製作が予定
されている『ダ・ヴィンチ・コード』の関連作品で、ロン・
ハワード監督と主演のトム・ハンクスが再結集する“Angels
& Demons”の脚色中とのことで、彼の脚色で進めるのは少
し先になりそうだ。
        *         *
 アメリカPEN主催のヘミングウェイ賞などを受賞してい
る作家ジョーダン・アニスレイが発表する吸血鬼3部作につ

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08月01日(水)
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