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On the Production
by 井口健二
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■第137回
シェルドン・ターナーが脚本を担当した“Magneto”の監督
もフォックスで計画されている。
* *
ワーナーは、全14巻が刊行されているテリー・ブルックス
原作のファンタシーシリーズ“The Shannara”の映画化権の
獲得を発表。製作者ダン・ファラーの許で映画化が進められ
ることになった。
ブルックスはこのシリーズで、現存の作家では『ハリー・
ポッター』のJ・K・ローリングに次ぐ売り上げを記録して
いると言われているヒットメーカーだが、このシリーズに関
しては今まで映画化の申し入れを拒絶していたのだそうだ。
しかし今回は、原作の大ファンというファラーが非常な熱意
で交渉を行い、ついに原作者が折れたというものだ。
物語は、最終戦争によって人類の文明が凋落し、エルフと
トロルとノームとドワーフが主な住人となった1000年後の地
球を舞台にしたもので、人間とエルフの混血でちょっとした
魔法と戦士としての能力も持つ主人公の一族が、その能力を
駆使して世界を救わなくてはならなくなるというお話。『ハ
リー・ポッター』より『LOTR』に近い感じだが、冒険と
叙事詩に描かれるような壮大な戦いがぎっしり詰まった作品
だそうだ。
なおワーナーでは、シリーズでの映画化を狙っているもの
だが、映画化は第2作の“The Elfstones of Shannara”か
ら始められるということだ。通常この種の大型のシリーズだ
と、第1作で全体の設定が紹介されるものだが、そこを飛ば
しての映画化には、何か意味があるのだろうか。
* *
お次もワーナーで、1980年代にアニメーションシリーズと
玩具の展開で人気があったという“Thundercats”の実写に
よる映画化の計画が公表された。
ワーナーでは、前回も玩具を起源にする“The Masters of
the Universe”の計画を紹介したばかりだが、今回は新人脚
本家のポール・ソウポーシが執筆したスクリプトにスタジオ
が反応したもので、企画だけが先走りしているものとは少し
経緯が違うようだ。
オリジナルの物語は、故郷惑星Thunderaを破壊された4匹
のヒューマノイド猫(Lion-O、Tygra、Panthro、Cheetara)
が、別の惑星Third Earthに不時着し、その星で彼らを抹殺
しようとする悪の魔法使いMumm-Raとの戦いを余儀なくされ
るというもの。そしてソウポーシのスクリプトでは、オリジ
ナルシリーズの善と悪のキャラクターを活用して、Lion-Oが
Thundercatsのリーダーになって行く、成長物語としても描
かれているということだ。
因に、オリジナルシリーズは1983年にスタートしたものだ
が、ワーナーでは1989年以降その権利を掌握していたという
ことで、そこに目を付けた現在フォックステレビに勤務中と
いうソウポーシがスクリプトを執筆して、企画を持ち込んだ
ようだ。そしてワーナーでは、『ブラッド・ダイヤモンド』
を担当したポーラ・ワインスタインを製作者に起用して、こ
の企画を進めることにしている。
映画化は実写で行われることになっているが、何となくフ
ォトリアルなCGIアニメーションも似合いそうだ。
* *
続いてワーナーの計画で、DCコミックスが原作の“Teen
Titans”の映画化に、テレビの『ヤング・スーパーマン』や
“Battlestar Galactica”などを手掛ける脚本家のマーク・
ヴァーハイデンと契約したことが発表された。
原作のコミックスは、ロビンやキッド・フラッシュ、アク
アラッド、ワンダー・ガール、それにスピーディなど、スー
パーヒーローの脇役たちが集まって活躍を繰り広げるという
もので、ジュニア版ジャスティス・リーグとも呼ばれている
ようだ。そしてこのシリーズは、元々は1964年にスタートし
たということだが、1980年代に再構築され、最初は本当に子
供だったものが、大学生に成長して活躍の規模も大きくなっ
ているそうだ。
また、再開されたシリーズでは、サイボーグやスターファ
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06月15日(金)
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