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On the Production
by 井口健二
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■ボンボン、女帝、フランドル、キャラウェイ、それでも生きる子供たちへ、300、ルオマの初恋、イノセント・ワールド
しかしレオニダスはその禁を破り、王の身辺警護の名目で集
められた300人のスパルタの精鋭を率い、ペルシャ軍の進撃
を食い止めるべく出撃するのだが…
西暦紀元前480年8月。圧倒的な数的優位に立つペルシャの
進撃を、3日間に渡って食い止め、さらに敵に甚大な被害を
及ぼし、結果その後に続いたギリシャ全土の蜂起によってペ
ルシャの野望を打ち砕いたというテルモピュライの戦いを、
グラフィックノヴェルの雰囲気そのままにCGI技術を駆使
して再現している。
圧倒的な敵軍を山間の隘路に誘い込み、大軍の利点を削いで
迎え撃つという作戦は、この他の戦いでも時々見かけるが、
その作戦を最初に編み出したのがこのレオニダスだったとい
うことだ。そしてこのテルモピュラスの戦いは、現在もアメ
リカ陸軍士官学校で、作戦研究のテーマの一つとして使われ
ているとも言われている。
またミラーはこの原作の執筆に当っては現地テルモピュライ
にも足を運び、作者自身が渾身の1作と称している作品とい
うことだ。なお、この原作は5月に翻訳が出るそうだ。
監督は、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のザック・スナイダ
ー。CMやMTV出身のスナイダーは、本作を野外撮影は1
カットのみという徹底したCGI優先で映像化し、ミラーの
原作の雰囲気を忠実に再現している。
出演は、レオニダス王に『ドラキュリア』『サラマンダー』
『タイムライン』、そしてロイド=ウェバーが製作した映画
版『オペラ座の怪人』ではタイトルロールに扮したジェラル
ド・バトラー。他に、『地獄の変異』のレナ・ヘディーが王
妃を演じている。

『ルオマの初恋』“婼玛的十七歳”
中国南部雲南省を舞台に、その地に暮らすハニ族の少女と、
都会からやってきたカメラマン志望の青年との交流を描く。
雲南は、平地では亜熱帯気候でバナナやパイナップルもなる
という土地だが、映画の舞台となるのは標高1500〜2000mの
山岳地帯。その山頂まで築かれた棚田は、全長数100kmに及
び、その景観はユネスコの世界自然遺産にも登録されている
というものだ。
確か日本の棚田(千枚田)もユネスコに申請していたと思う
が、その規模の違いはちょっと言葉を失うくらいだ。しかも
ここでは常に水が張られているということで、その美しさは
いつか本物を見に行きたいと思わされるほどのものだった。
そんな風景を背景に、17歳の少女ルオマの初恋が描かれる。
少女は、祖母と2人暮らし、祖母が茹でるトウモロコシを露
天で焼いて観光客などに売っているが、はかばかしい稼ぎが
有るわけではない。
そんなある日、都会からやってきて現地で写真館を営む青年
がトウモロコシの纏め買いをするが、実は現金の持合せがな
く、変わりにヘッドフォンステレオを置いて行く。これで初
めて外国の音楽に触れた少女は、ちょうど帰省した幼馴染み
の少女の言葉などから、都会への憧れを持つようになる。
一方、民族衣装に纏った少女が、外国人観光客の格好の被写
体になっていることに目を着けた青年は、金を取って彼女を
モデルにすることを思いつく。そして2人は、観光スポット
で商売を始めるが…
純朴な少女と都会の青年という構図では有るが、少女だって
全く無知という訳ではない。だから物語としては、まあ我々
が見ていてもその経緯は納得もできるし、普通に初恋物語と
して見ることのできるものだった。
そしてその合間に、ハニ族のいろいろな風習や伝統の歌声な
ども登場して、それも楽しめる作品になっている。さらに雄
大な棚田の景観も楽しめるというものだ。
なお、主人公ルオマを演じたリー・ミンは、監督がこの作品
のために現地で見つけ出した実際のハニ族の少女ということ
で、その後に別の作品にも出演しているが、現在は大学に通
っていて女優を続けるかどうかは決めていないそうだ。

『イノセント・ワールド』“天下無賊”
『女帝』のフォン・ガオシャン監督による2004年作品。本作
は2005年の正月映画として公開され、同時期の『カンフー・

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03月20日(火)
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