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On the Production
by 井口健二
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■第130回
“Book of Secrets”に決まったらしい)の撮影は始まって
いないものだが、このシリーズでは“Ntional Treasure 3”
“4”を続けて作って行く方針だということだ。
 一方、3部作が完結する“Pirates of the Caribbean”に
ついては、第2の3部作という方向が考えられていて、その
第1作を2010年に公開したいという意向のようだ。これにつ
いては、実は脚本家のテリー・ロッソの方の発言もあって、
それによると「“Indiana Jones 4”のように、それを生み
出す力が作用したら実現するかも知れない。その時にはまた
脚本を書くことになるだろう」とのことだ。因にロッソは、
第2の3部作ではなく第4作としていたが、それはその時の
アイデア次第になりそうだ。
 さらに、“The Chronicles of Narnia”については、前回
も書いたように第2作の“Prince Caspian”の準備が進んで
いるが、そのタイトルロールを演じるベン・バーンズには、
3本の出演契約が結ばれているということだ。従って、この
後3作の『ナルニア』シリーズは製作されることになるわけ
だが、“Prince Caspian”が2008年5月の公開予定の後は、
“The Voyage of the Dawn Treader”が2009年のクリスマス
シーズンに公開の予定とされている。
 また、最近何度か紹介している“John Carter of Mars”
については、まだ原作者の遺族との話し合いはまとまってい
ないようだが、実現すれば全11巻の大スケールのシリーズと
なるものだ。
 もう1本、昨年第107回で紹介したジェリー・ブラッカイ
マーの製作で進められている“Prince of Persia”も、原作
となるヴィデオゲームはシリーズ化されているのだから、映
画化も当然シリーズ化で考えられているようだ。
 この他、前回紹介した“Toy Story 3”も、第3作で打ち
止めということはなさそうで、シリーズものへの期待の大き
いハリウッドでは、ディズニーもその一員であることは間違
いなさそうだ。
        *         *
 お次はヨーロッパ発の情報で、ロシアでアルカジー&ボリ
ス・ストルガツキー兄弟原作の『収容所惑星』(英語題名:
The Inhabited Island)を映画化することが発表された。
 この計画と言うか、撮影は既に開始されているようだが、
監督は、2年前に英語題名“9th Company”というアフガン
戦争を描いた作品で、ロシア国内のナンバー1ヒットを記録
したフィヨドール・ボンダルチェク。この人は、1965年から
67年に製作公開されたソ連版『戦争と平和』のセルゲイ・ボ
ンダルチェクの息子ということだ。
 そして今回の映画化では、2部作が計画されていて、その
撮影経費に1800万ドル、宣伝費に1000万ドルが計上され、総
製作費2800万ドルは最近のロシア映画では最高額と言われて
いる。ただし、『戦争と平和』も2部作だったが、このとき
はソ連正規軍を実地訓練名目で動員した戦場シーンの撮影経
費は見積り不可能と言われ、当時の金額で1億ドルは軽く突
破しただろうと言われたものだ。でも、これはソ連映画だか
ら、今回の比較対象にはなっていないようだ。
 原作は、惑星に不時着した主人公が、異文化との交流に苦
悩する姿を描いたものということで、この異文化が当時のソ
連の状況の風刺したものだったとも言われている。因に原作
は、この後に『蟻塚の中のかぶと虫』『波が風を消す』と続
く3部作の第1作だ。
 ストルガツキー兄弟の原作からは、アンドレイ・タルコフ
スキーが監督した『ストーカー』(原作題名:路傍のピクニ
ック)が有名だが、反体制の作家と監督の顔合せだった同作
に対して、今回の監督は、前作ではロシアの現政権からも評
価されているということで、どんな作品になるか楽しみだ。
 なお2部作の第1部は、2008年10月に本国での公開予定と
されている。
        *         *
 続いては、これはどこまで本気か判らないが、ワーナーで
“Justice League of America”の映画化が検討され、物語
の執筆に、『Mr.&Mrs.スミス』のリライトなどを手掛けた

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03月01日(木)
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