ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■龍が如く、許されざるもの、ブラッド・ダイヤモンド、ケータイ刑事2、あかね空、今宵フィッツジェラルド劇場で
それは謙虚な言い方だったが、同時に続編を作る可能性も残
した訳で、これはぜひとも成功させて、続編も見てみたいと
感じさせてくれたものだ。
『今宵、フィッツジェラルド劇場で』
“A Prairie Home Companion”
昨年11月20日に亡くなったロバート・アルトマン監督の遺作
となった作品。
現在もなお日本(米軍放送)を含む全世界で放送されている
原題と同じ名称のラジオ番組を題材に、その番組が終了する
という架空の設定で、その最後の生放送の舞台裏をほぼ実時
間で追ったアンサンブルドラマ。
出演は、実在の番組の司会者で、本作の脚本家でもあるギャ
リソン・キーラーを中心に、実在の歌手の名前で登場して歌
声も披露するメリル・ストリープとリリー・トムリン。スト
リープの娘役で本人が共演を希望したというリンジー・ロー
ハン。
また、オリジナル番組の創作キャラクターから現実の人物と
して登場する探偵役にケヴィン・クライン、中年カウボーイ
のデュオ役でウディ・ハレルソンとジョン・C・ライリー。
さらに、L・Q・ジョーンズ、トミー・リー・ジョーンズ、
ヴァージニア・マドセン、マヤ・ルドルフ、メアリー・ルイ
ーズ・バークら、錚々たるメムバーが登場する。
何しろ、これらの登場人物のパフォーマンスを見ているだけ
でも、時間がどんどん過ぎてしまう。その中には愉快な歌声
や、ある事件が起きて舞台裏が混乱して行く様子や、それで
も番組を続けなければならない使命感などが見事に描き出さ
れる。
それが、ストリープを始めとする登場人物たちの歌で彩られ
ながら進められて行くのだ。特に、後半の番組が混乱し始め
てからのハレルソンとライリーの下ネタオンパレードの掛け
合いなどは、それだけでも見る価値を感じた。
番組の終焉という設定は、監督が死期を覚悟していたように
も取れ(本人は直前まで次作の準備をしていたようだが)、
それはそれで映画ファンとして感じるところもあるが、それ
を明るく華やかに演出してくれたことには嬉しくも感じてし
まうところだ。
アルトマンの作品では、初期の『BIRD★SHT』と『ギ
ャンブラー』が取り分け好きだったが、最近では本作の撮影
にも使われたHDカメラを積極的に使用するなど新しい技術
にも挑戦して、これからもまだまだ映画を引っ張って行って
欲しかった。ご冥福をお祈りしたい。
01月20日(土)
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