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On the Production
by 井口健二
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■東京国際映画祭2006「アジア風」+「ニッポン・シネマ・クラシック」
トリックも使った居合抜きのシーンなど、娯楽作品として今
観ても大満足が得られる作品だった。江戸を離れた地方を舞
台に、対立する2つの組にそれぞれ雇われた用心棒。2人は
互いの存在を認めあい、闘うことを避けようとするが、柵は
2人を対決の場へと引き摺り出す。いろいろな伏線もしっか
りと敷かれているし、物語の展開が素晴らしい。そして主演
2人の演技も、まさに入魂と言う感じだった。また、脇役の
俳優たちも今は懐かしい人たちばかりで、自分がぎりぎりこ
の世代にいることも嬉しく感じられた。
『鴛鴦歌合戦』
1939年製作。片岡千恵蔵、ディック・ミネ共演の侍ミュージ
カル。浪人ものと町娘の恋物語に、その町娘を見初めた大名
が絡むお話。レコード会社のテイチクの協賛作品で、ミネの
他にも女性歌手が出演していた。元々は『東海道中膝栗毛』
が企画されたが、片岡の体調不良で急遽作られた作品だそう
だ。その割りにはしっかりした作品で、当時の映画づくりの
実力が感じられた。もちろんお話自体は軽いものだが、大き
なセットや、歌や踊りも、現代映画と比べてはいけないが、
それぞれ楽しめる作品だった。なお、共演に志村喬がいて、
コミカルな歌を聞かせてくれる。前説でMCの人が「志村さ
んが歌うんですよ。あの『七人の侍』や『生きる』の…」と
言ったところで、場内の観客の半数が「あっ」と言ったよう
だ。仕込にしても良い反応だった。
01月09日(火)
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