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On the Production
by 井口健二
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■第125回
になった『オープン・ウォーター』を製作監督したクリス・
ケンティスとローラ・ラウのコンビが、ワーナーで計画され
ている“Indianapolis”の映画化に参加することが発表され
た。
この作品は、ダグラス・スタントンの“In Harm's Way”
という原作に基づくものだが、第2次大戦末期のフィリピン
沖で、広島に投下される原爆を輸送する極秘任務の遂行中、
日本軍の潜水艦に撃沈された戦艦インディアナポリスの乗組
員たちの実話を描いている。彼らは艦が沈没した後の5日間
を鮫の泳ぐ海域で漂流したが、約900人いた乗員の内、生還
したのは317人だけだったということだ。つまり、前作で鮫
に襲われるのは2人だったが、今度はそれが約900人になる
ものだ。
そしてこの計画は、すでに5年以上前からワーナーで検討
されていたものだが、その5年前にはバリー・レヴィンスン
監督、メル・ギブスン主演という話もあったとされている。
一方、ケンティスもこの実話については以前から興味を持っ
ていたもので、実は『オープン・ウォーター』を製作したの
は、“Indianapolis”の映画化への試金石だったとも発言し
ているようだ。
こうして希望が叶い計画への参加が発表されたものだが、
物語は海洋でのサヴァイヴァルだけでなく、日本軍の接近を
知らせる警報を無視して惨禍を招いた艦長チャールズ・マク
ヴェイへの責任追求(艦長の自殺によって幕を閉じたが、彼
はスケープゴートにされたという説もある)など、当時の米
海軍内の動きも描かれるということで、ケンティス監督の真
価も問われることになりそうだ。
映画化は、ラウと、アキヴァ・ゴールズマン、マーク・ゴ
ードンらの製作で進められる。
一方、同じ題材では、ユニヴァーサルがJ・J・エイブラ
ムス監督で進めているライヴァル計画もあるということで、
“Star Trek XI”の公開を2008年と発表したエイブラムスは
かなり忙しそうだが、動き出すと早そうなエイブラムス相手
では、ケンティスもそれほど悠長には構えていられない状況
のようだ。
因に、製作費12万ドルの『オープン・ウォーター』は、全
世界で5870万ドルの配給収入を稼ぎ出しているそうだ。
* *
“Spider-Man 3”で、本シリーズは卒業するはずのサム・
ライミ監督が、次のスーパーヒーローとして“The Shadow”
の映画化をコロムビアで進めることが発表された。
このキャラクターの初登場は、1929年ストリート&スミス
(S&S)社発行の雑誌に小説として紹介されたもののよう
だが、翌1930年にS&S社提供のラジオ番組に登場、さらに
1931年からはS&S社で同名の小説シリーズが発行されて、
これが原典とされる。なお、月2回の雑誌形式で発表された
原作シリーズは1949年の終刊までに325編が出版されたとい
うことだが、この内、282編は一人の作家の手で書かれたも
のだそうだ。また、1960年代から70年代にはアップデートさ
れた小説シリーズも出版されている。
さらにコミックス化もされており、1940−49年にS&S社
からコミックスシリーズが出版された他、1964−65年にアー
チー・コミックス、また1973−75年にはDCからも出版があ
るようだ。1941−42年には新聞の連載漫画にも登場したとの
記録もあった。
一方、CBSラジオで放送された連続ドラマは、当初はい
ろいろな探偵が登場するアンソロジー番組の案内役というこ
とだったようだが、1935年からはオースン・ウェルズが主人
公を務める本格的なドラマとなり、配役を変えながら1954年
まで約25年間も放送されたものだ。
さらに映像化では、1931−32年にユニヴァーサルでラジオ
番組の形式に則った短編シリーズが製作された他、1937年と
1938年にも映画化の記録があるようだ。そして、1940年にコ
ロムビアで15パートの連続活劇が製作されている。この他、
連続活劇では1946年に3作製作され、さらに映画化は1958年
と、1994年にはラッセル・マルケイ監督、アレック・ボール
ドウィン主演によるものが製作されている。
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12月15日(金)
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