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On the Production
by 井口健二
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■第124回
        *         *
 これも続報になるが、前回報告したトム・クルーズ/ポー
ラ・ワグナーがユナイテッド・アーチスツ(UA)を仕切る
ことになった件に関連して、早速動きが明らかになった。
 というのは、第122回で紹介したクルーズの計画3本の内
で、1本だけ製作会社の付いていなかったロバート・レッド
フォード監督主演の“Lions for Lambs”に関して、UAが
資金を拠出して製作が進められることになったものだ。
 この作品については、前回はアフガニスタン戦争絡みの政
治劇とだけ紹介したが、今回はもう少し詳しい内容が紹介さ
れていた。それによると、作品はマシュー・カーナハンとい
う脚本家が執筆したもので、映画では、互いに関連する3つ
の物語が平行して進むということだ。
 その1つは、クルーズ扮する政府関係者と、彼を取材する
メリル・ストリープが演じるジャーナリストの物語。2つ目
は、レッドフォードが演じる理想主義者の大学教授と、彼の
クラスにいる特別扱いの生徒の物語。そして3つ目は、敵陣
で負傷し孤立した2人のアメリカ兵の物語で、この内の1人
は教授の元教え子ということになるようだ。
 これだけだと、クルーズ/ストリープと、レッドフォード
の関係が見当たらないが、感じとしては政府に何かの不正が
ありそうで、その辺りから両者の関連が出てくるのかも知れ
ない。ただし、紹介では3つの物語は平行して進むとなって
いるもので、つまり直接的な関わりはないようだが、一体ど
んな物語になるのだろうか。
 この種の作品では、今年の始めに公開された『シリアナ』
が、やはり複数の物語を平行して進めるスタイルを取ってい
たが、複雑な政治劇というのは観客にも緊張感があって、見
応えを感じるものだ。監督としてのレッドフォードの手腕に
期待したい。
 なお、撮影は来年早々に開始の予定で、このまま行けば、
クルーズ/ワグナーとUAとの提携第1作として、2007年秋
にもMGMの配給で公開されることになりそうだ。
        *         *
 これも第122回で紹介した“Fraggle Rock”に関連して、
映画版のストーリーの執筆を契約したアーメット・ザッパの
原作で、第98回でも紹介した“The Monstrous Memoirs of a
Mighty McFearless”を映画化する計画に、脚本家の名前が
発表されている。
 物語は、喧嘩ばかりしている若い兄妹が、ある日、自分た
ちの家族が代々モンスターと闘ってきた家系であることを知
り、やがて史上最悪のモンスターとの闘いに2人で挑んで行
くことになるというもの。そしてこの原作の映画化権には、
『パイレーツ・オブ・カリビアン』などを手掛けるジェリー
・ブラッカイマーが新人作家には破格の150万ドルを支払っ
たというものだ。
 ここで、普通これだけの金額を支払う場合は、脚色も原作
者が手掛ける契約のことが多いものだが、今回の映画化では
それはしないようで、代って脚色をティム・ファースという
脚本家が契約したことが発表されている。
 因にファースは、今年ブエナ・ヴィスタが配給したイギリ
ス映画の『キンキー・ブーツ』や、同じく2003年製作の『カ
レンダー・ガール』の脚本を手掛けているが、この2作はど
ちらもファンタシーではない。しかし、ヒットメーカーのブ
ラッカイマーが選んだからには、それだけの何かを持ってい
るということなのだろうが、これはかなり興味を引かれると
ころだ。
 と言ってもこの2作は、いずれもファンタシーとは言えな
いものの、どちらもSF/ファンタシー映画ファンを自認す
る僕が満足しているのだから、何かそれなりのものを持って
いるということかもしれない。映画化の実現が楽しみだ。
        *         *
 続いてはリメイクの情報で、ジョン・カーペンターが1982
年に映画化した“The Thing”(遊星からの物体X)の再映
画化が計画されている。
 この作品は、元々はSF雑誌の編集者としても知られる作

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12月01日(金)
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