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On the Production
by 井口健二
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■あなたになら言える秘密のこと、鉄コン筋クリ、硫黄島からの手紙、Mr.ソクラテス、インビジブル2、カジノ・ロワイヤル、百万長者の初恋
ァシネリ。また、女性科学者役にはテレビでイラク戦捕虜の
ジェシカ・リンチを演じたローラ・レーガンが扮している。
全体としての作りはB級だし、実際アメリカでは劇場公開も
されなかった作品だが、物語の展開はそれなりに破綻もなく
しっかりしているし、CGIも前作ほど豪華ではないにして
も、それなりに見せ場は作っている。
ただし、なぜ兵士は逃亡したかの理由付けが、一応台詞で説
明はされるのだが、その根本の理由が抜けているような気が
した。多分、そこにも何らかの問題があったのだろうが、そ
の事情が不明だと、今回提示されている結末にも多少疑問が
生じてしまうものだ。
しかし、第3作の伏線も敷かれていたようだから、その辺の
事情はシリーズが進めば明らかにされて行くのかな? 第3
作の製作情報はまだ来ていないようだが…

『007/カジノ・ロワイヤル』“Casino Royale”
007映画シリーズの第21作にして、イアン・フレミングが
執筆した小説シリーズ第1作の映画化。この映画化の経緯に
ついては、製作ニュースの第81回にも書いているが、ソニー
によるMGM買収記念としては最高の作品になった感じのも
のだ。
しかも今回は、第1作の映画化ということで主演にも新たな
俳優を起用し、物語も原点に戻して007の誕生から始めら
れるという願ってもない展開になっている。
物語の背景は現代。新たに00の資格を得たボンドは、最初
の任務としてマダガスカルでテロ組織の資金源となっている
謎の男を追う。そして謎の男からの司令を受けた爆弾男を追
い詰めたボンドは、そこが某国の大使館であるのもかまわず
男を射殺してしまう。
この事態に英国外務省はMに抗議するが、ボンドは次の手掛
かりを求めてバハマ諸島へ、そこで武器商人のディミトリオ
スを突き止め、さらに舞台はマイアミの国際空港へと移る。
そして再び爆弾テロを直前阻止したボンドは、ついに謎の男
ル・シッフェルへと辿り着く。
ル・シッフェルは、爆弾テロを利用して闇の資金を操り巨額
の富を得ていたが、ボンドが相次いで阻止したために窮地に
陥っていた。その損失を補填するため、カードの名手でもあ
るル・シッフェルがモンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」
で勝負に出ると知ったボンドは、英国財務省から資金を調達
してその勝負に参加、資金を奪い取る作戦を立てるが…
これに、財務省から派遣された美女ヴェスパー・リンドや、
CIAのエージェント、地元のエージェントなどが絡んで、
ドラマが展開して行く。脚色は『クラッシュ』『父親たちの
星条旗』などのポール・ハギス。
ところで007というと、最近では派手なアクションが注目
を浴びることが多い。本作ももちろんアクションは強烈だ。
しかし今回は、まず敵を追って走ることを基本に、どれもが
地に着いたというか、実際には不可能かも知れないが、いか
にもやれそうな感じのするアクションが次々に展開する。こ
の辺が今回の作品の第1の魅力と言えそうだ。
そしてそのアクションを、新ジェームズ・ボンド役のダニエ
ル・クレイグが見事に決めている。
共演者には、M役は5作目のジュディ・ディンチを始め、エ
ヴァ・グリーン、ジャンカルロ・ジャンニーニ。他に、デン
マーク出身のマッツ・ミケルセン、フリーランニングの提唱
者セバスチャン・フォーカンらが登場する。
一方、本作のエンドクレジットでは、VFXと並んでミニチ
ュア担当のスタッフの名前がかなり長く続く。実際、本作で
はそれを必要とした見事なミニチュアシーンが展開される。
元々007シリーズは、『サンダーバード』のスタッフらも
加わったミニチュアワークが売り物だった時期もあるシリー
ズだ。また、今回の監督マーティン・キャンベルが、前回担
当した『ゴールデンアイ』は、実はミニチュア特撮マンのデ
レク・メディングスの遺作であったりもしている。
それらを引き継ぐ本作は、CGIとは違ったミニチュア特撮
の魅力も存分に楽しませてくれるものだ。

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11月20日(月)
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