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On the Production
by 井口健二
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■キング/罪の王、アタゴオルは猫の森、人生は奇跡の詩、シャギー・ドッグ、スキャナー・ダークリー、オーロラ、ライアンを探せ!
描かれており、僕は、1度見ただけでは物語をちゃんと把握
できたかどうか自信が持てない。
しかもその混乱を助長しているのが、撮影された映像の全編
をロトスコーピングによってアニメーションまがいの映像に
変換している手法だ。このため、俳優の微妙な演技などはほ
とんど消されて、観客は全体的な流れの中でそれを把握する
しかなくなってしまう。
この手法が、ディックの異様な世界を描くのに適切だったも
のかどうかは、議論の的になりそうだ。確かに『ブレード・
ランナー』以降の定番化したディック的未来世界とは一線を
画しているし、僕にはこの方が正しいと思えるところもある
にはあるのだが…
出演者は、キアヌ・リーヴス、ロバート・ダウニーJr.、ウ
ッディ・ハレルソン、ウィノナ・ライダー。脚本・監督は、
『テープ』『スクール・オブ・ロック』などのリチャード・
リンクレーター。本作は、後者より前者の雰囲気だ。
日本公開は12月の予定だが、ちゃんと理解するためにはもう
一度ぐらいは見る必要がありそうだ。

『オーロラ』“Aurore”
パリのオペラ座を舞台にしたドキュメンタリー作品『エトワ
ール』を手掛けたニルス・ダヴェルニエ監督が、オペラ座に
所属する35人のトップダンサーをキャスティングして作り上
げたフィクション作品。踊りの禁じられた王国を舞台に、踊
ることをやめなかった王女の愛を描く。
物語の舞台は、中世と思われる時代の小国の王宮。その国の
王には、美しい王妃と王女と王子がおり、互いに慈しみ合っ
て暮らしていた。問題はただ一つ、その国では王の命令で踊
りが禁じられていたことだ。しかし年頃の王女には踊ること
が最高の楽しみだった。
ところが、その王国の財政が逼迫し、王は娘を金持ちの国の
王子と結婚させて持参金をもらうしか手がなくなる。そこで
止むなく花婿候補の王子を招いて舞踏会を開くことにするの
だが…。王女は、その招待状に添える肖像画を描くために呼
ばれた画家に想いを寄せてしまう。
王女の名前がオーロラということで、『眠れる森の美女』を
予想したが、映画は別のものだった。この物語が何かの伝説
に基づくものかどうかは知らないが、映画は成程オペラ座の
トップダンサーをキャスティングしただけのことはある踊り
満載の作品になっている。
主人公のオーロラを演じるのは、若干16歳のマルゴ・シャト
リエ。まだ学生のバレリーナということだが、その正確なバ
レーの振りは、素人の僕が見ていても納得してしまうほどの
ものだ。
そして彼女の回りを囲むのは、僕は名前を聞いても全く判ら
ないのだが、数々の受賞歴に輝くパリのオペラ座のトップダ
ンサーたちということだ。なおその中には、竹井豊という日
本人ダンサーも重要な役柄で登場する。
そして、このダンサーたちが、日本を含む各国の踊りや、さ
らに屋外や雲の上などの舞台で華麗な踊りを繰り広げる。そ
の踊りは、門外漢の僕が見ても素晴らしく感じられるのだか
ら、恐らくバレーファンの人が見たら堪らない作品だろう。
ただし、その日本人ダンサーの登場するシーンが、何やら暗
黒舞踊のようなものだったのはちょっと衝撃だったが、それ
はご愛嬌と言うか、物語の流れでそれも重要なポイントでは
あったようだ。
ダンサー以外では、王妃の役で『ユア・アイズ・オンリー』
のキャロル・ブーケ、国王役で『コーラス』のフランソア・
ベルレアンらが共演している。

『ライアンを探せ!』“The Wild”
ディズニー制作による3D−CGアニメーション。
主人公はニューヨークの動物園で暮らすライオン父子。父親
は野性味たっぷりの吠え声が自慢だったが、幼い息子は父親
の真似をまだできない。そんな息子が誤って連れ去られ、父
親とその仲間が、その後を追って大都会からジャングルへと
大冒険を繰り広げる。
物語のテーマは『ファインディング・ニモ』、流れは『マダ
ガスカル』という感じだが、実際にジャングルに行ってから
の動物たちの群舞のシーンなどが始まると、あまりの共通点

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09月10日(日)
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