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On the Production
by 井口健二
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■第117回
オリジナルの映画化は、マイクル・リッチー監督、チェヴ
ィー・チェイスの主演で製作されたもので、地方紙の記者の
アーウィン・フレッチャーが取材の過程で出くわすいろいろ
な事件が描かれた。特に第1作の“Fletch”(フレッチ/殺
人方程式)では、チェイス主演のコメディでありながら、麻
薬組織と対決して事件を解決するなどミステリーとしても評
価されたものだ。
しかし、第2作の“Fletch Lives”は、確か南部を舞台に
した遺産相続か何かに絡む話だったと思うが、ちょっとチェ
イスの演技が度を過ぎた面もあるようで、日本公開は見送ら
れてしまった。ただし後日テレビで放映されたのを見たが、
僕には面白く感じられたものだ。もっともアメリカのガイド
本には「俳優のファンにはお勧め」と書かれていた。
というシリーズの再開だが、今回参加するローレンスは、
元々のマクドナルドの原作のファンということで、今回の計
画ではオリジナルのフレッチャーの物語を自分で作ることが
できるということで参加を決めたそうだ。そして計画されて
いる物語は、フレッチャーが新聞記者に成り立ての頃のエピ
ソードとなり、初めてのスクープをものにするまでのお話に
なるようだ。
なおこの計画は、最初は2003年頃にミラマックスで立上げ
られたもので、当時は『ジェイ&サイレント・ボブ』などの
ケヴィン・スミスの監督で進められていた。しかし、その後
のワインスタイン兄弟の独立などで消滅。その計画が今回は
ザ・ワインスタインCo.で再開されたもので、題名は2003年
頃の計画と同じ“Fletch Won”になっている。ただし脚本は
ローレンスが書くということだ。
出演者や製作時期は未定。
* *
お次はちょっと変わった話題で、使い古しの赤いペーパー
クリップからインターネットのトレードサイトでの物々交換
の繰り返しによって、ついに自分の住む家を手に入れた男の
実話が、ドリームワークスで映画化されることになった。
このお話については、日本のテレビ番組などでも一部紹介
されていたが、カナダ在住の無職のカイル・マクドナルドと
いう男性が、ある日インターネットのトレードサイトに使い
古しの赤いペーパークリップを出品したことから始まる。そ
のクリップは同じカナダ在住の女性の魚の形のペンと交換さ
れ、次にそのペンはシアトルで特注品のドアノブに交換され
る。こうして徐々に高価なものに物々交換され、途中では、
ロック歌手のアリス・クーパーと午後を過ごす権利や、映画
作品の権利などを経て、ついに男性は2階建ての農家を手に
入れることができたというものだ。
そしてこの実話に目をつけたドリームワークスの製作担当
者ウォルター・パークスは、当初は映画作品にするかテレビ
シリーズで製作するかを迷ったそうだが、男性がランダム・
ハウス社と本の出版契約を結んだことから、映画作品に仕上
げることとし、題名も出版物と同じ“One Red Paper Clip”
として進めることになっている。
まあ、日本で言えば「藁しべ長者」というところだが、確
か紹介されたテレビ番組の中で男性は、本の出版や映画化を
期待しているようなことも語っていた。しかし、家も手に入
った上に、本当にそうなるとは…というところだろう。
なお、パークスは、「今のような時代に、こんなことも起
こるのだ、ということを示したい」と、映画化の意図を語っ
ているようだ。
* *
後半は、SF/ファンタシー系作品のニュースを短く纏め
て紹介しよう。
まずは、ジョージ・A・ロメロ監督が、日本の鈴木光司の
短編小説を原作とする“Solitary Isle”という作品の脚本
と監督を契約したことが発表された。この作品は無人島に探
検にやってきた人々が謎の勢力によって死の恐怖を味わうと
いうもの。製作は角川映画とアメリカのハイドパークが折半
で出資して行うものだが、総製作費は2500万ドル以下に押さ
えられるということだ。まあロメロの作品なら平均的な数字
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08月15日(火)
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