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On the Production
by 井口健二
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■第112回
督が1977年に映画化した“Jabberwocky”の元にもなってい
るものだ。
* *
7月に“Superman Returns”が全米公開されるブライアン
・シンガー監督が、以前から希望していた“Logan's Run”
のリメイクから降板することが発表された。
この計画については、2004年3月15日付の第59回などで紹
介してきたものだが、いよいよ今年の秋の撮影開始が発表さ
れ準備が進められていた。ところが、7月の公開を待たずに
“Superman”の続編の製作が決定。その撮影は2007年秋の開
始となってはいるものの、シンガーとしては2年連続の大作
映画の監督は無理と判断、来年の続編をやるなら今年のリメ
イクは出来ないとなったものだ。
元々シンガーは、フォックスで成功した“X-Men”シリー
ズを降板してワーナーに移籍してきたものだが、その切っ掛
けは“Logan's Run”だった。つまりこの作品のリメイクを
撮ることが先に在って、その繋がりから“Superman”の監督
がオファーされたものだ。しかし結局その作品が撮れなくな
ったことは皮肉な巡り合わせとしか言いようがない。
ただし、製作担当者のジョール・シルヴァは、シンガーが
このリメイクのためにもたらした功績は明記したい意向で、
彼にはプロデューサーのクレジットを提供することが考えら
れているようだ。また、秋からに迫っている撮影には、早急
に監督を決定する必要があるが、それには『Vフォー・ヴェ
ンデッタ』のジェームズ・マクティーグ監督の名前が第1候
補として噂されている。しかしいずれも決定ではないという
ことだ。
一方、シンガーは、来年の続編の前に小規模な作品は1本
監督したいという意向で、その作品にはワーナー・インディ
ペンデント製作の“The Mayor of Castro Street”が検討さ
れている。サンフランシスコのゲイ活動家ハーヴェイ・ミル
クの暗殺事件を扱ったこの作品は、かなり以前からワーナー
が映画化権を所有していたが、最近その権利がインディペン
デントに移管されたもので、シンガーが希望する小規模作品
にはピッタリのもののようだ。
* *
ついでに“X-Men”の話題で、5月の最終週に全米公開さ
れた最新作“X-Men: The Last Stand”は、3日間で1億ド
ル突破の今期最高の出足となったようだが、その内の2人の
キャラクターの今後についての情報が届いている。
まずはストームについて、演じているハリー・べリーは、
「ストームだけを独立させたシリーズに出演するつもりはな
く、また他のスーパーヒーローを演じるつもりもない」とし
ている。しかしオリジナルのシリーズに関しては、「フォッ
クスはもう1本の続編を作るつもりだろう」と語り、彼女自
身も「映画がたくさんのファンに愛されればそれは当然」と
考えているようだ。
一方、ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンは、すでに
独立シリーズへの出演を契約しているものだが、その製作状
況ついては、「現在デイヴィッド・ベニオフが2本の概要を
書き上げ、3本目を執筆中、それが出来次第、監督の選考に
入る」としている。そして「本来は概要がなければ監督は決
められないが、その第1候補はブレット・ラトナーを置いて
他にない」とも語っていた。ただし彼自身は、オリジナルシ
リーズからは卒業したい意向のようで、「“X-Men 4”には
ウルヴァリンは登場させない」とのことだ。
つまりこれらを総合すると、“X-Men 4”の製作は既定の
事のようで、他に各人の独立シリーズもいろいろと計画が進
行しているようだ。以前の情報では、現シリーズでイアン・
マッケランが演じている敵役マグニトーの若い頃の話という
企画もあったと思うが、それも進んでいるのだろうか。
* *
ここからは、テレビシリーズからの映画化の続報を2本続
けて紹介しておこう。
まずは、2003年4月1日付第36回と2004年6月15日付第65
回、2005年4月15日付第85回でも紹介したハナ=バーベラ製
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06月01日(木)
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