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On the Production
by 井口健二
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■第110回
る。この作品は先鋭的なコンセプトを持っており、ミラマッ
クスはこの作品にとって完璧なホームと言える」との歓迎の
談話を発表している。
それにしても、ディズニー傘下の会社が独自のアニメーシ
ョンというのも変な感じだが、さらにディズニー社内のアニ
メーション製作では必ず1億ドル以上の製作費が掛かるとい
う体制が、ミラマックスではそれ以下で済むという話も伝え
られており、今後の計画を進める外部の製作者には、多少微
妙なことにもなりそうだ。
* *
続いては続報で、キャスティングの情報を4本まとめて紹
介しておこう。
最初は今年1月15日付第103回と4月1日付第108回でも紹
介した“Ocean's Thirteen”の配役で、さらにアル・パチー
ノの出演が追加された。
この配役では、前作までの男性陣12人と、新たに女優エレ
ン・バーキンの登場が先に紹介されていたが、それに加えて
オスカー受賞者の参加となったものだ。まあ、クルーニーも
今年受賞したところで、相手役にはちょうど良いバランスと
いうところかも知れない。なお物語は依然未公表だが、ワー
ナーから漏れた情報では、パチーノの役柄はラスヴェガスの
最新式カジノ・ホテルのオーナーだそうで、これはオーシャ
ンたちが狙う標的ということになりそうだ。
撮影は7月21日から、ロサンゼルスとラスヴェガスで行わ
れることになっている。
お次は、3月1日付第106回で紹介したデイヴィッド・ク
ローネンバーグ監督の“Eastern Promises”に、監督の前作
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』に主演したヴィゴ・モ
ーテンセンの出演が発表されている。
この作品は、前回紹介したようにロンドンの底辺社会を背
景に、若い看護婦がクリスマスイヴに産辱で亡くなったロシ
ア人女性の謎を追うものだが、モーテンセンの役どころは、
亡くなった女性がいたロシア人の売春組織に捕えられた男と
いうことになっている。撮影開始は秋の予定だが、キャステ
ィングが決まり始めるということは、本作が監督の次回作と
いうことにもなりそうだ。
3本目も3月1日付第106回で紹介した作品で、ウォルデ
ン・メディアが製作するファンタシー“The Water Horse”
に、エミリー・ワトスン、ベン・チャップリン、それに昨年
公開のダニー・ボイル監督作品『ミリオンズ』で大金を手に
入れてしまった兄弟の弟を好演していたアレックス・エテル
の出演が発表されている。エテルが謎の卵を手に入れて海竜
を育てる少年の役ということだ。撮影は5月初旬にスコット
ランドとニュージーランドで開始される。
続報の最後は、これもウォルデン・メディアの製作で、昨
年12月1日付第100回で紹介した“Journey 3-D”の主演にブ
レンダン・フレイザーの起用が発表されている。ジュール・
ヴェルヌ原作の『地底旅行』を現代版にして3D映画化する
この作品では、フレイザーは10代の息子とともに先人が隠し
たメッセージを見つけ出し、未知の世界を探検する地質学者
を演じる。フレイザーは最近では、オスカー作品賞を受賞し
た『クラッシュ』などにも出演しているが、ファンには何と
言っても『ハムナプトラ』の怪演が懐かしいもので、VFX
満載の本作でも怪演振りを見せてもらいたいものだ。
* *
以下は、その他の短いニュースを紹介しておこう。
待望久しかったリドリー・スコット監督の大作“American
Gangster”の撮影を7月に控えるラッセル・クロウが、そ
の前にインディーズ製作のスリラー作品に出演することが発
表された。
この作品は、ロバート・コーマイア原作の“Terderness”
という長編小説を、『ハイド・アンド・シーク』のジョン・
ポルソン監督が映画化するもので、内容は粗暴な10代の若者
エリックを巡るドラマ。クロウはこの作品でエリックの過去
と関わる警部の役を演じることになっている。
ハリウッドでも成功を納めたクロウだが、彼自身は出来る
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05月01日(月)
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