ID:47635
On the Production
by 井口健二
[471184hit]
■レジェンド・オブ・ゾロ、ザスーラ、クラッシュ、好きだ、プルーフ、ロード・オブ・ドッグタウン、エンパイア・オブ・ザ・ウルフ
悲惨なものだった。そんな父親を5年に渡って介護した娘。
彼女もまた数学では天分を発揮していたが、父親の介護のた
めにその道を閉ざしていた。そして彼女には、自分も父親と
同じようになってしまうのではないかという不安がつきまと
っていた。
そんな数学者の書斎に出入りし、その業績を検証しようとし
ている弟子の青年。彼は数学者が残した100冊以上のノート
に目を通し続けたが…ある日、彼は数学者の娘から別にしま
われていた1冊のノートを渡される。そこには新たな大発見
と言える証明が記述されていた。
2001年の『ビューティフル・マインド』に続いて、最近では
日本映画の『博士の愛した数式』でも数学者が扱われていた
が、どの作品もちょっと異常に描かれるのは、数学という学
問が醸し出す特殊な雰囲気にあるのだろうか。
たった1ページの証明に国際的な賞が贈られたり、その一方
で、ゲーム理論などという怪しげな名称の研究が話題を呼ん
だり…確かに数学には一般には容易に理解できない部分があ
って、それが作家たちの興味を引くところでもあるようだ。
そんな背景で作られた本作だが、作品自体は数学というより
も愛と信頼の物語であり、父子、姉妹、男女、さらに自分自
身との関係でその物語が描かれている。
しかも、そのいずれもが一人の女性を中心にしたものであっ
て、これはハリウッド中の女優がこぞって出演を希望したこ
とも判るという作品だ。そして、監督の信頼の許その役を勝
ち取ったパルトローは、見事にその女性を演じ切っている。
さらに、ホプキンスはそんなパルトローの演技を絶妙に支え
るし、ギレンホール、デイヴィスも彼女の演技を見事に受け
とめているという感じだ。特にギレンホールは、今まで注目
はされても、さして印象に残らない俳優だったが、本作では
かなり良い感じに見えた。
『ロード・オブ・ドッグタウン』“Lords of Dogtown”
1970年代半ばの頃。サーフィンに端を発して、陸上の道路や
空っぽのプールに進出したスケートボード、そのムーヴメン
トの中で中心的な役割を果たしたZ-BOYSたちの栄光と挫折を
追った青春ドラマ。
ステイシーとトニー、そしてジョー。彼らはサーフショップ
のゼファーを溜まり場とした若者たちで、海では先輩たちの
後でしか波に乗させて貰えなかったが、陸では流行り始めた
スケートボードを巧みに操り、もはや他の追随を許さない存
在となっていた。
そんな彼らに目をつけたショップの共同経営者スキップは、
彼らを中心としたチームZ-BOYSを結成し、スケートボードの
全国大会へと進出する。そして、その大会で彼らが演じたス
ケーティングの技は一躍センセーションを巻き起こし、彼ら
を人気の頂点に押し上げるが…
やがて、ただ滑ることだけでなく、栄光のもたらす蜜の味も
知った彼らは、それぞれの夢見る方向に向かって離れ離れの
道を進んで行くことになる。
物語は、Z-BOYSの一人でもあったステイシー・ペラルタが自
ら監督して2001年のサンダンス映画祭に出品されたドキュメ
ンタリー“Dogtown & Z-BOYS”に基づき、ペラルタ自身が執
筆した脚本を映画化したもので、『サーティーン あの頃欲
しかった愛のこと』のキャサリン・ハードウィックが監督し
ている。
実話に基づいているせいもあるのだろうが、物語はあまりド
ラマティクではない。それがこの作品の良さでもあり、物足
りなく感じるところでもあるのだが、事実関係を知っている
ボーダーの人たちやそのファンにとっては、おそらく感銘を
受ける作品なのだろう。
[5]続きを読む
11月14日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る