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On the Production
by 井口健二
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■第95回
インディーズ作品に出演した3人の俳優が、その演技が賞に
値するとの評価が集まったことから賞レースに名告りを挙げ
ることになり、それによって生活が一変してしまうというも
の。その様子を皮肉たっぷりに描くものになりそうだ。
 脚本はいつもの通りゲストとレヴィの共同で、監督はゲス
トが担当。また配役では、キャサリン・オハラ、パーカー・
ポージー、ハリー・シェアラーの彼らの映画の常連3人が3
人の俳優を演じるほか、ボブ・バラバン、ジェニファー・ク
ーリッジ、マイクル・マッキーン、フレッド・ウィラードら
が共演、さらにゲストが劇中劇のインディーズ映画の監督も
演じ、レヴィはエージェント、リッキー・ガーヴェイズが映
画会社の製作担当重役を演じる。
 因に、劇中劇の映画は“Home for Purim”という題名のも
ので、1940年代の南部を舞台にした尋常でなく貧相な脚本の
メロドラマ。とてもこれが俳優たちの人生を変えるとは思え
ない代物だそうだが、当然この脚本もゲストとレヴィの手に
なるもので、実はこの脚本を書いているときが2人は一番楽
しめたそうだ。
 また彼らの作品は、今まではワーナーブラザース本社が配
給していたものだが、この作品からアメリカ配給はワーナー
の子会社でインディーズ寄りの特別な作品を扱うワーナー・
インディペンデンスが担当することになっている。この扱い
について、ゲストは今まで本社が配給していた方が変だった
もので、この方がしっくり来ると歓迎しているそうだ。
 アメリカ公開は2006年秋の予定になっている。
        *         *
 続いては、2007年5月4日の全米封切りが発表されている
“Spider-Man 3”で、敵役の配役に噂が広まっている。
 このシリーズでは、第1作はウィレム・デフォー扮するグ
リーン・ゴブリン、第2作ではアルフレッド・モリーナのド
クター・オクトパスと、毎回ちょっと捻った配役が注目を浴
びたものだが、噂によると第3作では、まず第1作から出演
のジェームズ・フランコがいよいよ父親の跡を継いだホッブ
ゴブリン(グリーン・ゴブリン2ではないようだ)として登
場、また先に出演が発表されていた“Sideways”のトーマス
・ハイデン・チャーチがサンドマン、さらにヴェノムという
役柄でテレビで人気者のトッファー・グレイスの出演が噂さ
れている。
 因に、ヴェノムというキャラクターに関しては、以前から
ニューラインで使用権が設定されていたものだったが、先に
その契約の一部譲渡を受ける交渉が進められていたというこ
とで、その交渉がまとまった直後にグレイスへの出演交渉が
行われたものだそうだ。
 撮影開始は来年早々からと発表されているが、第2作では
トビー・マクガイアが直前の作品で怪我をしたなどの都合で
3月からになったものの、第1作のときは1月8日に撮影開
始されており、そのスケジュールで考えると、現在流れてい
る情報が確定となる可能性は高そうだ。
 また、シリーズが終了かどうかは微妙になってきているよ
うだが、取り敢えずはサム・ライミ監督による3部作の結末
をしっかりと見せてもらいたいものだ。
        *         *
 全身麻痺との闘いの末、昨年秋に亡くなった元スーパーマ
ン俳優のクリストファー・リーヴが死の直前まで、自宅から
のコンピュータ操作で監督を務めていた長編アニメーション
作品“Yankee Irving”に、多彩な声の出演者が集まってい
る。
 この作品は、1932年のワールドシリーズに出場するベーブ
・ルースにバットを返すために、全米横断の旅に出た一人の
少年の姿を描いたものということで、この話が実話に基づく
ものかどうかは知らないが、何となくほのぼのとした冒険物
語になりそうだ。
 そしてこの声の出演者に、『スタンド・バイ・ミー』など
の監督でもあるロブ・ライナー、オスカー女優のウーピー・
ゴールドバーグ、『コクーン』などのブライアン・デネー、
『エアフォース・ワン』などのウィリアム・H・メイシー、

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09月15日(木)
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