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On the Production
by 井口健二
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■第92回
秀な脚本家の誕生が期待されているようだ。まだ監督やキャ
スティングも未発表の作品だが、これからの進展を見ていき
たい。
        *         *
 お次もシリーズで、6月15日付の第89回で紹介した“The
Gathering”などの原作者アンソニー・ホロウィッツの作品
“Stormbreaker”の映画化が7月上旬に開始されている。 
 この作品は、14歳の孤児の少年が、彼の守護者でもあった
叔父の謎の死によって、その叔父が英国情報部MI6の協力
者であったことを知り、彼自身もMI6にリクルートされて
活躍を始めるというティーンスパイもの。“Stormbreaker”
はその第1巻で、全6巻のシリーズで発表されている作品と
いうことだ。
 そして今回の映画化に当っては、マン島のフィルムコミッ
ションとイギリスの映画基金が共同で製作費を拠出すること
になっていたものだが、これに加えて“The Gathering”も
配給するウェインスタインCo.が北米配給権を契約し、この
時点で相当額の資金が集められたものだ。
 それで、この資金に誘われた訳でもないのだろうが、この
撮影には、ソフィー・オコネド、アリシア・シルヴァストー
ン、ミッキー・ローク、アンディ・サーキスらのキャスティ
ングが集結し、さらにユアン・マクレガーもカメオ出演する
ことになっている。
 なお主人公のアレックス・ライダーに扮するのは、イギリ
スのティーンスターのアレックス・ペティファー。監督は、
ジョフリー・サックス。因にロークが今回の作品の敵役で、
サーキスはその子分だそうだ。
 イギリス映画お得意のスパイシリーズとなりそうだが、首
尾よくシリーズ化に向かうのだろうか。
        *         *
 続いてはゲームの映画化の情報で、昨年8月15日付の第69
回で“BloodRayne”の映画化を紹介したウーワ・ボール監督
が、今度は“Dungeon Siege”というヴィデオゲームの映画
化を、カナダのヴァンクーヴァで開始している。
 この作品は、題名だけで内容は判りそうな感じだが、ジャ
ンルはsword-and-sorceryだそうで、ゲームによくあるパタ
ーンの作品と言えそうだ。
 ところがこの映画化に、『トランスポーター』のジェイソ
ン・ステイザムを始め、『ヘル・ボーイ』のロン・パールマ
ン、『スクービー・ドゥー』のマシュー・リラード、『ロー
ド・オブ・ザ・リング』のジョン・リス=デイヴィス、『ア
ドルフの画集』のリリー・ソビエスキー、『T3』のクリス
ティーナ・ロケン、そしてバート・レイノルズという錚々た
る顔ぶれが集結し、その後も続々とキャスティングが発表さ
れている。
 といっても、まあトップスターという顔ぶれではない訳だ
が、それにしてもジャンルファンにはたまらない名前が並ん
でいるという感じで、これはちょっと面白くなりそうだ。た
だし、これだけの人数の配役で、それぞれにちゃんと出番が
あるのかどうかも心配になりそうだが、多分いろいろな仕掛
けはしてあるのだろう。
 この手の情報を扱っていると、日本で公開されない作品も
数多くあるものだが、この監督の作品ぐらいは何とか日本で
も公開の機会を得てほしいものだ。
        *         * 
 もう1本ゲームの情報で、ソニー・コンピュータ・エンタ
ーテインメントが今年3月に発表した“God of War”という
ヴィデオゲームの映画化権を、ユニヴァーサルが獲得したこ
とが発表された。
 このゲームは、ギリシャ神話をベースにしたもので、戦士
クラトスがメデューサやサイクロプス、ヒドラなどの怪物と
戦う姿を追ったもので、プレイヤーはクラトスを指示してパ
ンドラの箱を見つけ出し、最後は戦いの神アレスに決戦を挑
むということになるようだ。
 そしてこの映画化権を、『スクービー・ドゥー』や『バッ
トマン・ビギンズ』などの製作を手掛けたモザイク・メディ
アが獲得し、ユニヴァーサルでの製作が契約されたものだ。
 なお、モザイクの代表者チャールズ・ローヴェンは、「3

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08月01日(月)
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