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On the Production
by 井口健二
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■第87回(前)
るという説もあり、その辺でも難しいところはありそうだ。
 監督は、2004年5月1日の第62回で紹介したジョン・ウー
の担当は変っていないようで、現在は2006年夏のテントポー
ルを目指した準備が進められている。早撮りが得意のウー監
督なら、プロダクションデザインなどの準備がちゃんと行わ
れていれば、まだ遅すぎるということはないと思うが、そろ
そろ脚本を完成して、計画通りの公開を願いたいものだ。
        *         *
 後は新しい話題を紹介しよう。
 前回も“Goya's Ghosts”を紹介したナタリー・ポートマ
ンに、またまた新しい計画が発表されている。
 今回の計画は、“Mr.Magorium's Wonder Emporium”と題
されているもので、マーク『ネバーランド』フォースター監
督の新作コメディ“Stranger Than Fiction”(ウィル・フ
ェレル、ジェイク・ギレンホール共演)などを手掛けた脚本
家のザック・ヘルムが、自作のオリジナル脚本を監督する作
品。元ミラマックスの所属で『ネバーランド』も手掛けたリ
チャード・グラッドスタインが製作を担当している。
 内容は、1988年の“Big”(ビッグ)と“Willy Wonka and
the Chocolate Factory”を合わせたようなファンタシーと
いうことで、ポートマンが演じるのは、ちょっとエキセント
リックなオーナーが経営する玩具店のマネージャー。そのオ
ーナーの健康状態が危険になり、オーナーはマネージャーに
店を譲ろうとするが…という物語だそうだ。引き合いに出さ
れている作品は、どちらも子供の心を持った大人の話だが、
ポートマンはこれをどのように演じてくれるのだろうか。
 ただ、上記の発言は脚本家=監督のものだと思われるが、
わざわざ“Charlie”ではなく、“Willy Wonka”と言ってい
る辺りがちょっと気になるところだ。
 なおポートマンのスケジュールでは、日本はオスカー候補
になった『クローサー』の公開がこれからだが、アメリカで
は5月19日に“Star Wars: Episorde III−Revenge of the
Sith”が公開される。また現在は“V for Vendetta”の撮影
中で、秋から前回報告の“Goya's Ghosts”の撮影が開始さ
れ、今回の作品はその後に撮影の予定になっている。
 因に、今回の作品に関連した報道で、“Goya's Ghosts”
を撮影中とする記事があったがそれは誤り。さらに、撮影中
の“V for Vendetta”では、新たにタイトルロールのV役で
ウーゴ・ウェイヴィングの出演も報道されている。
        *         *
 ウェス・クレイヴン監督が、インディーズ系のゴールド・
サークル・フィルムスと組んで“The Waiting”というホラ
ー作品の製作を計画している。
 この計画は、1968年の『ローズマリーの赤ちゃん』や、ニ
コラス・ローグ監督がダフネ・デュ=モーリア原作を映画化
した1973年の“Don't Look Now”のような大人向けホラーの
復権を目指すとするもので、本作は、死亡した我が子の霊に
憑り付かれたと信じている女性を主人公にした物語。今年の
2月4日に全米公開された“Boogeyman”が4000万ドル超え
のスマッシュヒットとなったジュリエット・スノーデンとス
タイルス・ホワイトの脚本を映画化する。
 なお今回の計画では、クレイヴンは製作総指揮のみ担当し
て監督はしないようだが、ティーンズホラー全盛の時代に、
この動きはちょっと注目したいところだ。
 因に、クレイヴンの作品では、2004年9月15日の第71回で
紹介したドリームワークス製作による監督作品“Red Eye”
(キリアン・マーフィ、レイチェル・マクアダムス共演)は
すでに製作が完了しているようだ。また、1977年の監督作品
“The Hills Have Eyes”(サランドラ)のリメイクがフォ
ックス・サーチライトで計画され、こちらはアレックス・ア
ジャ、グレゴリー・ラヴァサールの共同監督で進められるこ
とになっている。
        *         *
 『シャーク・テイル』に続いて、“Madagascar”がこの夏

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05月15日(日)
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