ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■迷宮の女、バタフライ・エフェクト、英語完全征服、ダニー・ザ・ドッグ、ラヴェンダーの咲く庭で、コックリさん
作品だった。                     
それに比べると本作は、確かにスケールも大きく、演出も格
段に巧くなっていることは認めるが、日本のホラー映画には
なくて、『ボイス』で感じられた新鮮さのようなものが、少
し物足りないと言うか、日本映画と同じになってしまったよ
うな感じがした。                   
つまり『ボイス』という作品は、ホラーでありながら、その
辻褄の合わせ方が妙に理詰めだったりして、その辺が僕の気
に入ったものだが、考えてみればそれはホラーの本質ではな
い訳で、今回の作品は本来のホラーに戻ったというところな
のだろう。                      
その意味では、恐怖感の煽り方も良かったし、見ている間は
楽しめる作品だった。                 
なお、コックリさんは、韓国ではブンシンサバと呼ぶようだ
が、映画の中での呪文が日本語で「分身様、分身様、御出で
下さい」と聞こえるのは面白かった。解説によると「サバ」
はインドの古代語から来た仏経用語らしいが、「様」と書く
こともあるようだ。                  

03月14日(月)
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