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On the Production
by 井口健二
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■第83回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 『マトリックス』シリーズ完結に続いて、『コンスタンテ
ィン』が公開されたばかりのキアヌ・リーヴスの次回作に、
またまたVFX満載の映画の計画が発表された。
 発表された作品の題名は“The 8th Voyage of Sinbad”。
この題名でおやと思われた方もいると思うが、伝説的な特撮
マン=レイ・ハリーハスゼンが手掛けたシンバッド・シリー
ズの最新作が、往年のシリーズを配給してきたコロムビア映
画(ソニー・ピクチャーズ)で計画され、その主演にリーヴ
スの起用が発表されたものだ。
 しかもこの新作の監督を、『XxX』や『ワイルド・スピ
ード』、そして今夏には『スティルス』が公開されるロブ・
コーエンが担当することも発表されている。上記の作品では
メカマニアを唸らせたコーエン監督が、アラビアンナイトの
世界でどのような物語を描き出すかも楽しみだ。
 因にこの計画については、2002年1月1日付の第6回でも
一度紹介しているが、当時の発表では、監督をジョン・シン
グルトンが担当することになっていた。しかしその計画は実
現しなかったもので、新たにVFXアクションには手慣れた
コーエン監督で計画の練直しが進められているようだ。
 脚本は、3年前の報告と同じ『T3』のオリジナルを手掛
けたテディ・サラフィアンの脚本からとなっているが、今回
はこれをチャーリー・ミッチェルという人がリライトしてい
るということだ。また、サラフィアンの脚本に対してはコー
マック&マリアンヌ・ウィバリーという共同執筆者の名前も
上がっていた。
 物語は、紀元8世紀の中国を舞台に、シンバッドと彼の船
の仲間たちがアラジンの魔法のランプを捜すというもので、
そこには美しい女皇帝や超自然のパワーを操る黒幕の将軍、
さらに摩訶不思議な怪物たちとの闘いも描かれるとある。
 そしてこの怪物たちは、現代では当然CGIで描かれるこ
とになるものだが、この視覚効果は、先日のアカデミー賞で
オスカーを受賞した『スパイダーマン2』のジョン・ダイク
ストラ率いるソニー・イメージワークスが担当することにな
るようだ。ハリーハウゼン特撮が持つ独特の雰囲気を、彼ら
がどこまで再現するかにも注目したい。
 なお、以前のシリーズでは、第1作のシンバッド役はケヴ
ィン・マシューズ、第2作はジョン・フィリップ・ロー、第
3作はパトリック・ウェインがそれぞれ演じていたもので、
リーヴスは第4作にして4代目となる。ただし、今回の題名
の“The 8th Voyage of Sinbad”は、第1作“The Seventh
Voyage of Sinbad”から取られたものと考えられ、ここから
新たなシリーズの開幕となるのだろうか。
        *         *
 昨年度、全米興行No.1の大ヒットを記録した『シュレック
2』に続いて“Shrek 3”、さらに“Shrek 4”の計画が正式
に発表された。
 これらの計画に関しては、『シュレック2』のプロモーシ
ョンで来日したドリームワークスのジェフリー・カツェンバ
ーグが公表していたものだが、2007年5月に全米公開予定の
“Shrek 3”については、すでにマイク・マイヤーズ、エデ
ィ・マーフィ、キャメロン・ディアス、それに『シュレック
2』から登場したアントニオ・バンデラスらの声の再登場も
決まって、プレプロダクションが開始されているようだ。
 それに続いて今回は、“Shrek 4”の計画が報告されたも
ので、報告では、脚本に1995年に公開された『赤ちゃんバン
ザイ?!』の脚本監督でも知られるティム・サリヴァンの起用
が発表されている。以前のカツェンバーグの発言では、シリ
ーズの全体は4部作になるということで、従ってサリヴァン
の脚本が最終話ということになるが、一体どのような展開に

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03月15日(火)
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