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On the Production
by 井口健二
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■第71回
因にこの作品、内容紹介だけ読むとサスペンスドラマのよ
うに見えるが、クレイヴンは、本作のジャンルをホラーだと
称している。確かに彼の監督歴から考えるとそれも有り得る
が…。となると、紹介された物語の後にどのような展開が待
ち受けているのか、完成が待ち遠しい作品になりそうだ。
* *
ワーナーが、『ジャック・ライアン』シリーズなどの製作
者メイス・ニューフェルドと組んで進めている宇宙SF作品
“Cosmonaut”に、夫婦脚本家チームのロバート&ミシェル
・キングの起用が発表された。
この作品は、現在建設中の国際宇宙ステーションが完成し
た後を舞台にしたもので、その宇宙ステーションで発生した
初めての殺人事件が描かれる。その被害者が残したダイイン
グメッセージ(題名)からロシア人の宇宙飛行士が疑われる
が…というお話で、オーストラリア人作家ピーター・マカリ
スターが執筆した原作は、ベストセラーになったということ
だ。因に、英語で宇宙飛行士は、astronautとなる。
そしてワーナーでは、昨年春からこの作品の映画化計画を
進めていたものだ。なお、夫のロバートは『バーティカル・
リミット』などの脚本で知られる他、1994年に公開された野
球が題材のファンタシー映画“Angels in the Outfield”の
テレビ版続編で、2000年放送の“Angels in the Infield”
では、夫婦で脚色し、夫が監督したこともあるそうだ。
* *
9月の第2週に日米同時公開され、全米は週末3日間の興
行収入で約2400万ドルを記録して第1位となった“Resident
Evil”(バイオハザード)に、予定通り第3作の計画が発
表された。
この第3作については、来日記者会見を行った主演のミラ
・ジョヴォヴィッチも期待を表明していたものだが、今回の
成績は充分にその期待に応えるものだったようだ。そしてこ
の第3作の発表は、第1作の監督で第2作では脚本を担当し
たポール・W・S・アンダースンが行っている。
なおアンダースンは、このゲームを基にしたシリーズの映
画化では、最初から3部作にする計画だったということで、
その第1作はゲームの前の物語、第2作はゲームそのもの、
そして第3作ではゲームの後を描く計画だということだ。そ
の題名は“Resident Evil: Afterlife”になるとしている。
またアンダースンは、自分はどの作品も常に3部作を念頭
に置いて製作していると語ったそうで、彼の関係した作品で
続編が作られたのは今回が2度目だと思うが、その内、他の
作品の続編も実現してもらえるのだろうか。
* *
香港で、『男たちの挽歌』を共に手掛け、その後共にハリ
ウッドに進出した監督ジョン・ウーと、俳優のチョウ・ユン
ファが、再び手を組む計画が発表されている。
作品の題名は、“The War of the Red Cliff”というもの
で、1700年前の中国の歴史に基づく物語ということ。ただし
映画化は、その600年後に中国で書かれた“Romance of the
Three Kingdoms”という小説の一部を映画化するとも紹介さ
れていた。年代的には『三国志』の頃(3世紀)ということ
になりそうだが、9世紀ごろに書かれた小説というのは何な
のだろうか。
なお、製作は中国資本で行われるもので、製作費は3600万
ドルが予定されているということだが、これはチャン・イー
モウ監督による『HERO』の3000万ドルの抜いて中国映画
の新記録になるそうだ。撮影は2006年に予定されている。
* *
あとは短いニュースをまとめて紹介しよう。
まずは、今年5月15日付第63回で紹介した“The Bad News
Bears”のリメイク計画で、監督に『スクール・オブ・ロッ
ク』のリチャード・リンクレイターの起用が発表された。こ
の計画では、“Bad Santa”を手掛けたグレン・フィカーラ
とジョン・レクアが脚本を執筆し、ビリー・ボブ・ソーント
ンがオリジナルでウォルター・マッソーが演じた飲んだくれ
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09月15日(水)
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