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On the Production
by 井口健二
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■第67回
たというもので、これに対してシンガーは検討したいと答え
たということだが…。
しかしシンガーには、今年3月15日付第59回でも紹介した
ように、ワーナーで“Logan's Run”のリメイクを進めるこ
とが予定されており、これはただちに中断できるものの、さ
らに来年の撮影予定で“X-Men 3”の計画がフォックスから
要請されていて、こちらは2006年5月5日の公開予定になっ
ている。となると、同時期の公開が予想される“Superman”
の監督は、ちょっと問題が生じることになるようだ。
この他の監督リストには、『アルマゲドン』、『バッド・
ボーイズ』のマイクル・ベイ監督の名前も挙がっているよう
だが、すでに何度も報告しているように、本作の製作準備は
着々と進行しているもので、主演俳優も含めて早期の決着が
期待されるところだ。
なお、降板したMcG監督の次回作には、ユニヴァーサル
で“Evel Knievel”と、コロムビアで“Cleopatra”と“Hot
Wheels”の計画が進行しているようだ。
* *
いろいろな情報が錯綜したが、今度こそ実現となりそうな
計画で、ジョージ・A・ロメロ監督の“Land of the Dead”
が、今年の10月にウィニペグまたはピッツバーグで撮影され
ることが発表された。
この話題に関しては、昨年12月1日付の第52回で紹介した
“Diamond Dead”の記事の中で、当時“Dead Reckoning”と
されていた題名の変更問題で、当時計画を進めていたフォッ
クス・サーチライトとの間でもめていることを報告したが、
今回の報道ではフォックスの名前が消されており、どうやら
ロメロ側が企画を一旦取り戻したということのようだ。
そして今回の発表は、製作者のマーク・カントンが昨年末
に設立したアトモスフィアというプロダクションが行ったも
ので、正式のゴーサインが出たことが報告されている。また
製作は、アトモスフィアとパリに本拠を置くワイルド・バン
チという会社の共同で行われるということだ。
なお、物語はロメロ自身の脚本によるもので、今回はゾン
ビが完全に世界を支配してしまった時代が描かれる。そして
生き残った人々は、壁に囲まれた都市に暮らしているが、脳
を持たず動きも鈍かったゾンビは、今回は少し進化して、よ
り危険なものになっているということだ。また、全体の流れ
は「ゾンビ meets マッド・マックス」と紹介されていた。
ただしこの計画が発表されたことで、“Diamond Dead”に
ついては、実はスコット・フリーの製作で8月からの撮影も
発表されていたのだが、現状では頓挫ということになってし
まいそうだ。またロメロは、ライオンズ・ゲイトの製作で、
スティーヴン・キング原作による“The Girl Who Loved Tom
Gordon”という作品を、自ら監督する計画で脚色を行って
いたようだが、これも当面中断ということになりそうだ。
まあ、一番期待される作品が進められる訳だから、他につ
いては我慢するしかないが、それらもできれば追々実現して
もらいたいものだ。因に60年代から、70年代、80年代に1作
ずつ発表されてきたシリーズが、90年代には作られなかった
ことについてロメロは、「自分では、伝統を守りたいという
気持ちを持っており、その一方でこの時代には、新しいもの
がどんどん出てきたためだ」と語っていたそうだ。
* *
主演メル・ギブスン、監督リチャード・ドナーの『リーサ
ル・ウェポン』コンビの再結集で、アクション中心SF映画
の計画がパラマウントから発表されている。
この作品は、“The Field”と題されたもので、ギブスン
が希望している主人公は、不当に25年間の刑務所生活をさせ
られた男。そしてようやく出所してきた男に、弁護士から救
いの手が差し伸べられるが、実はその弁護士は、自分の利益
のために彼の人格そのものを狙っていた…、というお話。
これだけでSFかどうかは、ちょっと判断に窮するところ
だが、実はこの脚本を『ペイチェック』のディーン・ジョー
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07月15日(木)
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