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On the Production
by 井口健二
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■ジャスティス/闇の迷宮、ロード88、IZO、マーダー・ライド・ショー、コウノトリの歌、キング・アーサー
脚本のデイヴィッド・フランゾーニは、2000年の『グラディ
エーター』でオスカーを獲得しているが、本作も受賞作と同
様、上からの命令に翻弄される男たちの悲劇が描かれる。こ
れを、『トレーニグ・デイ』のアントワン・フークワ監督が
力強く映像化した。                  
見せ場は戦闘シーンになるが、その描き方は、『タイムライ
ン』や『トロイ』より、まさに人間の戦闘という感じで、ど
ちらかというと『ラスト・サムライ』に近いものを感じた。
雪に包まれた風景などにも雰囲気があり、結構日本人の感覚
にも合いそうな感じもした。              
出演は、アーサーに『すべては愛のために』のクライヴ・オ
ーウェン、グウィネヴィアに『パイレーツ…』のキーラ・ナ
イトレイ、そしてランスロットには大作の主役級は初めての
ヨアン・グリフィズ。特に、ナイトレイにはかなりのアクシ
ョンシーンもあり、よく頑張っていた。         
                           
『・・・』                      
やはり、一応書いておかなければならないと思うので、書く
ことにしよう。                    
実はある作品の試写会で極めて不愉快な事態に遭遇した。 
この試写会はファミリー試写会と称して、1枚の試写状で招
待を受けた本人を含め3人が入場できるようになっていた。
このこと自体は、かく言う僕も家内と高2の息子を連れて行
ったし、いつも一人で試写を見に行っている身としては、家
族サーヴィスの意味でも有り難いものだった。      
ただし、試写会はあくまでも業務試写で、招待客はマスコミ
関係者。また試写状には上映が字幕で行われることが明記さ
れていたものだ。ところが当日の会場には、とうてい招待を
受けた本人が含まれていると思えない餓鬼の3人連れや、字
幕が読めるとは思えない幼児が入場していたのだ。    
そして上映が始まると、僕の左からは幼児の声で、「どうし
たの?どうしたの?」の連続攻撃と、それに答える女性の茶
の間を思わせる声高な会話。さらにしばらくすると、前に座
った3人組の間で、着信メールの回し読みが始まってしまっ
た。                         
この事態に堪忍袋の緒が切れた僕は、映画の途中で両者に注
意をしてしまった。その後はどちらもその行為を止めたのだ
から、特に幼児は最初から黙らせることもできたと思うのだ
が、それをしない神経がまったく理解できなかった。   
最近映画館では、上映前にマナー広告が流れるようだが、特
に業務試写では観客は関係者を想定している訳だし、そのよ
うなことは事前に承知という了解だろう。        
しかし私語や携帯電話以外にも、何のファッションのつもり
か髪をつんつんに立てたり、座席で背筋を伸ばして、わざと
しか思えない状態で、後ろの観客の視野を遮っている輩も目
立つようになってきた。                
僕らは長く映画を見てきているし、そういう関係者の間では
暗黙の了解のマナーが存在していると思う。しかし最近は何
の業界か判らないような連中の進出が多く、そういう連中の
中では、試写会でも連れ立って席取りをしたり、マナー違反
が目に余ってきた。僕はこの状態を由々しく思っている。 
なお、映画に関しては、申し訳ないが冷静でない状態で見て
しまったので、正当に評価をすることができない。従ってこ
の文が映画の紹介でなくなったことを、お詫びします。  

07月14日(水)
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