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On the Production
by 井口健二
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■第66回
なお、マーフィの次回作には、レヴォルーションで『チャ
ーリー…』の続編“Daddy Day Camp”が予定されている。
* *
ユニヴァーサルから、“Time After Time”という題名の
ミュージカル映画の計画が発表されている。
この計画は、先にアン・リー監督の『ウェディング・バン
ケット』のステージミュージカル化などを手掛けた劇作家の
ブライアン・ヨーキーが進めてきたもので、実はヨーキーと
舞台監督のマルコス・シーガらは、今年1月にプロスペクト
というプロダクションを設立し、1万5000ドルの自費を
投じて、すでに出演者のオーディションや、歌唱やダンスの
リハーサルも、3カ月以上を掛けて行ってきている。
そしてその成果を、ハリウッドの主なスタジオの製作担当
を招いて披露し、映画化権の売り込みを行ってきたもの。な
お、その場で披露されたのは、30分ほどの抜粋だそうだが、
帰り際にはアップル社の最新型iPodが手渡され、それをオフ
ィスのPCに差し込むと、そこから全体の概要と音楽が再生
される仕組みで、その中からユニヴァーサルが、最高75万
ドルの契約金で契約を結んだというものだ。
内容は、現代の10代の少女が1985年にタイムスリップし、
その時代の音楽に触れると共に、彼女の母親の親友になって
しまうというもの。お話的には、同社の『バック・トゥ・ザ
・フューチャー』にも近い感じだが、これを1980年代のポッ
プミュージックに載せて描くということで、すでに当時の歌
姫シンディ・ローパーの協力を得て、彼女は映画への出演も
約束しているということだ。
また、今回の出演者には、基本的に映画化権が売れるまで
は無給だったそうだが、すでにリハーサルを見にきた映画関
係者から声が掛かって、この秋公開の“Shall We Dance ?”
のハリウッドリメイクや、ディズニーランドのショウの主役
に抜擢された人もいるということだ。
これも、アメリカンドリームということになりそうだが、
すでに“Monster-in-Law”などのアニヤ・ココフの製作総指
揮も決まって、映画化は早期に始まりそうだ。また、映画化
後にはステージミュージカル化の計画もあるようだ。
ただこの題名は、1979年公開のニコラス・メイヤー監督、
マルカム・マクダウェル、メアリー・スティーンバージェン
共演のワーナー作品と同じだが、一体どうするのだろうか。
* *
『ジョンQ』などのニック・カサヴェテスの監督で、SF
映画の計画が、ニューラインから発表されている。
計画されているのは、“The Martian Child”という作品
で、SF作家のデイヴィッド・ジェロルド原作による短編小
説を、ジョナサン・トーリンとセス・バスの脚色で映画化す
るもの。父と子の関係を描いた『E.T.』と『バックマン家
の人々』を混ぜ合わせたような作品と紹介されていた。
お話は、SF作家の主人公が婚約者の死に遭遇し、彼女の
6歳の息子を養子にするが、やがてその子が同じ世代の他の
子供と異なることに気付き始める。そしてついにはその子が
異星人の子供であると信じ込むようになるという展開。この
ままではちょっと精神異常者の話になってしまいそうだが、
原作者がSF作家なのだからそういうものではないだろう。
そしてこの主人公を、『ニューオーリンズ・トライアル』
のジョン・キューザックが演じることも発表されている。
なおカサヴェテスは、ニューラインで“The Notebook”と
いう作品を脚色監督したところだが、同社ではその脚色が出
来た直後から本作の計画を提案していたということで、優秀
な監督をがっちり押さえておこうという考えのようだ。撮影
開始は、今秋が期待されている。
* *
後は続報で、
まずは、以前から紹介している、クリス・ヴァン・オール
ズバーグ原作の“Zathura”の映画化で、主人公となる兄弟
の父親役に、今年のオスカー助演賞を受賞したティム・ロビ
ンスの出演が発表された。
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07月01日(木)
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